下伊那郡豊丘村で行った屋根カバー工法工事のご紹介です。
　施主様は「ステンレス屋根」か「フッ素鋼板」で施工できないかと、模索していらっしゃいました。

　ステンレス屋根は、確かに錆びにくく、耐用年数も50年と言われていますが、大変傷つきやすく、材料単価など初期費用も高額になってしまいます。

　フッ素鋼板は、お問合せの際に施主様も「無いって言われる」と仰っていましたが、現在生産休止になっているメーカーがほとんどなのです。フッ素樹脂の供給が安定しないということで、入手困難な状況が続いています。
　そんな中、アイジー工業の「スーパーガルテクト フッ素鋼板」なら在庫があるという問屋があったので、こちらを使用することができました。

無料点検

　施主様がご自分で塗装をしていたというコロニアル屋根の様子です。
　屋根の知識も豊富で、ご自宅を大切にされているのがよく解りました。

　コロニアルは耐用年数は20～25年と言われていますが、ひび割れしやすく、塗装によるメンテナンスを続行するか、葺き替えるか、カバー工法を行うか、判断が難しい所です。

　また「コロニアル」というのは商品名の一つで、いわゆる「スレート屋根」です。

　スレート屋根は、アスベスト（石綿）を含んでいる屋根材を使用していた歴史がありますが、2006（平成18）年に製造・使用が禁止されています。

　メンテナンスを行う際、塗装で良いのか、葺き替えやカバー工法を検討した方が良いのか、是非専門家に見てもらうことをお勧めします！

工事着工

足場組立

役物取付

　軒先などの「端」や形状が異なる場所には「役物」といわれる部材を取り付けます。

　屋根材と同じ材料が使われていて、先端部を雨水から守る防水機能や、端部を固定したり、外観のイメージを決めるという役割があります。

ルーフィング

　既存の雪止めを撤去し、屋根をフラットな状態にして下地調整を行った後に、ルーフィングシートを施工します。

　台風などの酷い風雨の際、屋根材の下に雨水が入り込んだ場合の二次防水の役目があります。

　ルーフィングシートにも様々な種類があるのですが、今回使用したのは「改質アスファルトルーフィング（ゴムアスルーフィング）」です。
　通常のアスファルトルーフィングよりも高性能なものとなります。

新規屋根材設置

　今回使用した屋根材は「スーパーガルテクト　フッ素鋼板」です。
　「遮熱性フッ素樹脂塗装」が施されており、塗膜の耐久性に優れています。

　アイジー工業株式会社のスーパーガルテクトの詳細はこちら⇒スーパーガルテクト フッ素

　屋根の谷の部分には「谷板金」というものを施工します。
　雨水が集まってくるところなので、きちんと板金をして雨水を排出できるようにしています。

　複雑な造りの家の屋根には必ずあるので、ご自宅の家の屋根もちょっと見上げてみて確認してみてくださいね。

　雨漏りのリスクの高い場所でもあるので、一度点検してみても良いかもしれません。
　気になったら是非、専門の業者さんにご相談くださいね。

棟板金・換気棟

　平面の部分を葺き終えると「棟」の施工に取り掛かります。

　新しい木下地を取り付け、その上に防水シートを施工します。

　木下地はどうしても傷みやすいので、こうしたひと手間、ひと工夫が後々で重要になってきます。

　棟板金を施工します。

　最後に換気棟を施工して完成です。
　換気棟は、屋根裏にこもった湿気や熱気を屋外に逃がしてくれる役割があります。

　ただ、新たに換気棟を取り付けたいといった場合には、屋根に穴をあけることになるので、実績のある業者さんでないと雨漏りにつながる可能性がありますのでお気をつけ下さい！

完成

　新たな雪止めも設置し、完成です。

　スーパーガルテクトのこのシリーズは、表面に木目調の柄が入っています。
　普段生活する中では、屋根材をこんなに近くで見ることはないと思いますが、実はこんなに美しいものです。

　施主様にもしっかり出来上がりをチェックしていただきました。

　安心して暮らせるように我が家をしっかりメンテナンスしたい！というお客様のニーズに応えるべく、今回も丁寧に仕事をさせていただいたつもりです。

　何かお困りの事やちょっと気になっているんだけど・・・というようなことがあれば、是非一度ご相談いただきたいと思います！