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岸和田市で瓦の葺き直し工事を行い棟瓦も積み直しました!
更新日:2025年9月29日
岸和田市で行った屋根修理の様子をご紹介します。下屋のケラバ瓦が数枚落下してご相談をいただきました。Ⅰ様邸は木造・2階建ての長屋で、屋根は土葺きです。
屋根の構造部分の修理で瓦を一部めくったので、新しい土を敷いて瓦を復旧していきます。
【岸和田市I様邸の屋根の構造部分の修理の様子はこちら】野地板などの交換 ➡ 岸和田市の屋根修理で野地板と広小舞・破風板を部分的に交換
前回の現場ブログで瓦を一部仮撤去して屋根の構造部分を修理しました。
次に仮撤去していた瓦を葺き直します。
Ⅰ様邸は瓦が数枚なくなっていたので、不足する箇所は新しい瓦をご用意しました。
I様邸の屋根は土を敷いて瓦を葺いています。
粘土のような葺き土を敷き、瓦を密着させていきます。
軒先から順番に上に上に瓦を重ねて葺きます。
屋根の勾配に合わせて瓦を葺かないといけないので、土の量を調整しないといけません。
屋根面に葺く瓦を「地瓦」または「桟瓦」と言い、ケラバ部分に葺く瓦を「ケラバ瓦」と言います。各住宅によって仕上がりが異なりますが、Ⅰ様邸は地瓦の上に
「風切丸・かぜきりまる」という丸瓦の列を葺いている形状なので、既存と同じように復旧していきます。
ケラバとは、屋根の雨樋が付いていない面のことです。
【ケラバ・破風板・鼻隠しなどについてはこちら】
➡ 知っておきたいお住まいの各部位の名前
屋根面の瓦を復旧したあと、棟瓦を葺きました。棟とは屋根の頂点の水平部分のことで、そこに葺く瓦のことを「棟瓦・むねかわら」と言います。Ⅰ様邸の棟は四角いのし瓦を3段積み上げて、一番上に冠瓦(かんむりかわら)をのせている形状です。
現状の通りに瓦を積み上げていきます。
棟の端には鬼瓦という装飾の瓦を葺きました。
のし瓦を3段積み上げて、一番上に冠瓦をのせました。
棟瓦は地瓦を固定し、棟から雨水が入るのを防ぐ役割があります。
棟瓦をきちんと葺いたので雨漏りの心配もありません。
棟瓦を葺いた後、地瓦との取り合いと鬼瓦の取り合いに漆喰を詰めて防水しました。漆喰は瓦の隙間を埋めたり、瓦を固定したり、雨水の浸入を防ぐ役割があります。白い漆喰が一般的ですが、今回は黒い漆喰を使用しました。
黒い漆喰は汚れが目立ちにくいというメリットがあります。
【漆喰についてはこちら】➡ 傷んだ漆喰の詰め直し、棟瓦の取り直しで瓦屋根を健全に保つ
修理前の下屋です。ケラバ瓦が数枚落下して、周囲の瓦もズレている状態です。瓦がズレた状態のまま月日が過ぎ、雨水が廻って葺き土が流れていました。
雨水
が廻ったことで、
屋根の破風板(はふいた)などの構造部分が傷んでしまったので、瓦を仮撤去して修理し、瓦を
葺き直します。
修理後の屋根です。瓦を一部仮撤去して屋根の構造
部分を修理しました。
その後、瓦を葺き直し、雨水に強い屋根になりました。
瓦ズレは全体的に戻しているので安心していただけると思います。
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