東温市T様邸・雨漏りの調査・点検

こちらがT様邸の雨漏り箇所の谷板金のようすです【写真左(上)】
銅製の谷板金で全体に緑青(ろくしょう)が見られ、瓦からの水が多く流れる位置だけはオレンジ色のままですね。
この緑青(ろくしょう)とは銅が酸化した錆なんですが、表面に被膜を作り内部の劣化を防いでくれています。
神社などの「銅板葺の屋根が青くなっている」のもこう言った理由で、時には被膜を作るため意図的に緑青を生成させる場合もあります。

【写真右(下)】は谷板金をアップで撮影した様子です。
瓦からの水が多く流れるところは緑青が出来ずオレンジ色のままで薄くなっています。
瓦から水が滴って落ちる場所は穴が開いているのでしょう。コーキングで補修した跡がありますね。

Ｔ様邸の場合はこの補修した銅板の穴から水が浸入し雨漏りしています。

ちなみに…
高級建材の銅ですが、こういった被害がけっこうあるんです。
「瓦と銅の相性が悪く、瓦の成分が雨水に溶けだして穴が開く」や「瓦の上を流れるまとまった雨水の水圧で緑青が生成できずに穴が開く」などの説がありますが、どちらが本当かはまだ分かっていません。

どちらにしよ雨漏り修理が必要です。
仮にコーキングで穴を塞いでも、しばらくしたらまた雨漏りがします。

銅の谷板金から、耐久性の高いガルバリウムの谷板金に交換をしましょう。

東温市T様邸　谷板金交換による雨漏り修理の様子

谷部分の解体

ではここから雨漏り修理を紹介します。
まずは谷板金を交換するために谷周辺の解体作業をおこないます【写真左(上)】
壁際の辺りは一度解体してしまうと復旧するのが難しいため、できるだけ上の方まで解体します。

【写真右(下)】解体できるギリギリのところで銅の谷板金を切って解体しました。
野地板に雨漏りの跡がハッキリと見えますね。

下地のルーフィング施工と谷板金の設置

次に谷板金の下にルーフィング(防水紙)を張ります【写真左(上)】
万が一に谷板金の下に水が回った際も、このルーフィングで防いでくれます。

【写真右(下)】新しい谷板金を設置します。
解体できなかった壁際は既存の銅の谷板金の下に差し込むように施工します。
錆びに強く耐久性の高いガルバニウム鋼板を使って、以前よりも幅広に作っているので大雨でも安心です。

【写真左(上)】谷板金の両サイドに谷シーラー(防水スポンジ)を張ります。
瓦から谷に流れ込む水の勢いが強いとき、水が谷板金を超えないようにするための防水堤になってくれます。

【写真右(下)】谷部の瓦を施工します。
釘打ちが出来ない瓦は銅線で吊りながら、コーキングを併用しながら施工していきます。

東温市T様邸　屋根の雨漏り修理工事が完成しました。

瓦の復旧が終われば今回の雨漏り修理工事の完成です。
非常に雨漏りが起きやすい谷板金ですが、原因を特定した上でしっかりと修理をすれば怖くありません。

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