更新日：2016年03月11日

茅ケ崎市で棟板金が外れてしまったというお問合せをお受けいたしました。棟板金というと、屋根のことをちょっとでも知っていないと出てこない言葉で分からない方も多いです。よくお問合せでは、「屋根の金属の板」などと表現される方がいらっしゃいます。さらに棟という表現も馴染みがない言葉ですが、屋根の面と面の交わる部分を指します。よって棟板金とは屋根の棟に設置されている板金ということから「棟板金」と呼ばれるのです。棟部分は、そのままでは雨水が侵入してしまうので、板金を設置することで侵入を防いでいますが、外れてしまうと当然そこから雨漏りしてしまいます。今回のご依頼では外れてすぐにご連絡をいただけましたので幸いにも雨漏りは現状していないということですが、早めに対処しなければこの先どうなるかわかりません。

これから調査を行うお住まいです（左写真）。写真からもお分かりいただけると思いますが、地上からでは屋根の状態がほとんどわかりません。棟板金が外れるのは、よっぽどの強風が吹いた場合を除けば、経年によって棟板金の固定力が弱まってしまったことがほとんどの原因です。しかし、通常のお住まいでは屋根の状態を確認するのは大変です。屋根まで届くはしごを使って、さらに転落の危険のある屋根を点検しなければなりませんので、どうしてもおろそかになってしまうものです。
右写真は屋根の状態です。長年メンテナンスしていないようで苔が沢山生えています。

飛散した棟板金を確認すると、板金の一部はかろうじて残っていますのが、他のものは屋根には残っていませんでした（左写真）。棟板金の下に設置されている貫板は腐食している様子はありませんが、おそらく固定用の釘が緩んでいたのでしょう。他の棟板金を点検するとほとんどの釘が浮いていました。

こちらは別のお住まいで行った工事の写真です。腐食してしまった貫板は写真のように変色し、ぼろぼろと簡単に剥がれてしまいます。これでは釘を打ち込んでも、ほとんど固定はされません。
貫板が木製であれば年数が経つことで劣化は防げません。しかし、腐食に強い樹脂製の貫板を使うことでその問題は解決いたします。右写真は樹脂製の貫板「タフモック」を使った棟板金交換工事です。この工事は施工事例として詳しく掲載しておりますので、合わせてご覧ください。
樹脂製の貫板を使い、さらに腐食に強く固定力の強いステンレス製のビスを使えば以前よりも強い棟板金になります。今回はタフモックを使った棟板金交換工事をご提案し、棟を正常に戻したいと思います。