屋根のメンテナンスサイン「苔・藻・カビ」
更新日:2021年09月24日
屋根の現地調査で伺うと、多くの屋根で「苔・藻・カビ」が発生しています。「苔・藻・カビ」は、瓦屋根やスレート屋根など、屋根材の種類を選ばず発生します。今回はスレート屋根に発生した「苔・藻・カビ」について簡単に解説します。さらに詳しく解説しているページもご覧ください。【苔・藻・カビ】とは
スレート屋根の表面に「苔・藻・カビ」が発生する原因の多くは、表面の塗膜剥がれに因ることが殆どです。スレート材は、セメントを主成分に繊維質材料を混ぜ込んで成型しており、もともとスレート自体に防水性能はありません。そのため、表面を塗装することで「塗膜」により防水性を保っています。雨風や紫外線などの影響により、塗膜(塗装)が徐々に剥がれ防水性が損なわれてきます。防水性が低下することで、次第に水捌けが悪くなり、「苔・藻・カビ」が発生してしまいます。
屋根塗装でのメンテナンス
水捌けが悪くなると、スレート材の表面に水分が滞り「苔・藻・カビ」が、あっという間に繁殖してしまいます。それだけでなく、スレート基材が水分を含むようになり、反りやヒビ割れにも繋がります。屋根が色褪せているようであれば、塗装が傷んでいるサインとなります。出来るだけ早めに屋根塗装などによるメンテナンスをおすすめします。
屋根塗装の下処理では高圧水流を行い、汚れや古くなって浮いた塗膜をしっかりと洗い流します。アスベスト有無により、水圧でヒビ割れや破損してしまう恐れもあるため水圧調整を行いながら実施します。高圧洗浄により「苔・藻・カビ」が発生していた表面も綺麗になります。
築年数や屋根の状態に合わせたメンテナンス
スレート屋根の耐用年数は20年~30年程です。これは、環境や定期的なメンテナンスの有無でも違いがあります。屋根の防水性・耐久性を維持させるためには、築10年経過を目安に塗装によるメンテナンスを行うことが望ましいです。築20年経過(前回塗装から10年経過)くらいには、2回目の塗装(屋根の状態にもよりますが)メンテナンスがおすすめです。
一方、築20年経過となると、屋根材とは別に「防水紙」の寿命も近づいています。「防水紙」は、建物内部への雨水浸入を防いでくれる重要な役割をしています。防水紙の耐用年数は(環境や種類により異なりますが)約20年ほどですが、10年経過後から劣化が始まると言われています。防水紙は屋根材の下に敷かれているため、屋根材を剥がさないと交換できません。このことから、スレート屋根が新築から20年以上経過した場合は、屋根の下地部分も併せて交換するようなメンテナンスも検討する必要があります。その場合、屋根カバー工法や屋根の葺き替え工事となります。屋根葺き替え工事の場合は、防水紙だけでなく、その下にある下葺き材の「野地板(のじいた)」の手入れも唯一可能な工事となります。いずれも、私たち街の屋根やさんの経験豊富なスタッフより、屋根の状態により最適なメンテナンス方法をご提案いたします。
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