更新日：2015年12月21日

千葉市稲毛区で行った屋根塗装（素地調整、中塗り、上塗り）の様子をご紹介いたします。スレート屋根は経年によって表面の塗膜が劣化すると、紫外線や風雨の影響でスレート自体が劣化してしまいます。それを防ぐため、定期的に塗装によるメンテナンスをしていく必要があります。

まずは塗装前の様子です。日当たりの悪い北側では苔がびっしりと生えています（左写真）。南側は苔こそ生えていませんが、塗膜が剥がれて下地が露出しています（右写真）。これらの状態が見られるということは、塗膜が傷んでいる証拠です。苔が生えるのは、塗料が本来もっている防藻効果がなくなっていることですので、早急に屋根塗装で屋根を保護しなければ、どんどん屋根材がダメになってしまいます。

　
続いて実際の工事の様子です。屋根塗装を行う上で、重要なのが高圧洗浄や下塗りなどの素地調整です。よく外壁塗装はお化粧にたとえられますが、お化粧の前の洗顔は屋根で言えば高圧洗浄です。余計な汚れなどを落としておかなければ、化粧の乗りも悪くなります。そして洗顔後は、化粧水や乳液を使って肌の調子を整えます。この工程は屋根塗装では下塗りにあたります。
高圧洗浄は約15Mpaの高圧水流によって汚れだけでなく、苔なども一緒に洗い流すことができます（左写真）。高圧洗浄後はシーラーを使って下塗りを行い、中塗りや上塗りのためのベースを作ります。工事箇所によっては別の工程も含まれますが、屋根塗装における素地調整は高圧洗浄や下塗りにあたります。

素地調整が終わると、縁切りを行います。縁切りとはスレートの重なり部にタスペーサーを挿入し、適度な隙間を作る作業をいいます。縁切りを行わずに屋根塗装をすると、スレート同士が密着して内部の水分の抜け道がなくなってしまいます。また毛細管現象によって雨水を内部に引き込んでしまい雨漏りさせてしまいますので、縁切りはとても重要です。
縁切りが終わった後、中塗りと上塗りを行い屋根塗装は完了です。右写真が塗装後の屋根ですが、点検時と比較してずいぶん変わったと思いませんか？　苔が生えた屋根も素地調整をしっかり行い、塗装をすればご覧の様に輝きを取り戻します。素地調整は塗装直後に違いが分かるというよりも、数年先の塗装の持ちに大きく影響します。業者によっては素地調整を簡素化したり省いたりすることで、工期を短縮し費用を抑えるなどしていることもありますので、工事業者を選ぶときは工事工程をしっかり説明してくれる業者を選ぶようにしましょう。