今回外壁部分に傷みがあり、また内部も雨漏りで腐食してしまっているというお困りのお話を、こちらの会社の方からお電話を頂きました。そのため、まずは現地調査を行い屋根も含めた外壁、その他建物部分の状態を確認していきます。

既存の屋根は陶器瓦の建物でした。状態の方は大きく傷んでいる様子はありませんでしたが、今回外壁のリフォームを行うことになりましたので、併せて屋根も軽量の屋根材に葺き替え工事を行うことになりました。

そして外壁部分の写真になります。既存の外壁はモルタルの外壁でした。窓サッシ周りの様子ですがひび割れが入ってしまっています。この他にも、外壁面にはいくつか微細なひび割れ（クラック）が見られました。

まずは屋根の葺き替えから行っていきます。既存の瓦屋根は耐久性や断熱性にも優れた陶器瓦ですが、重量がかなりあるため、近年多い地震に対しては何かしらの対策は必要かもしれません。

そのため、今回は新しく軽量な屋根材にリフォームしていきます。まずは既存の瓦を全て剥がしていきます。出てきたゴミ、廃材などはすべて集めて清掃していきます。量もかなり出ますので、かなり手間や人員も割かれる工程です。

瓦を剥がしてむき出しになった下地に、今度は写真のように新しい構造用合板を張り付けて増し張りを行っていきます。合板は今では耐火性能も高くなったものが出ており、その他にも断熱性や遮音性があるものもありますので、そうした合板を使用するのも良いかもしれません。

合板を施工した上から新しい防水紙を施工します。使用しているのはセーレン社のルーフラミテクトEXになります。軽量で防水性、止水性も高く、過酷な条件下でもしっかりと屋根を守る耐久性の高いルーフィング材です。

ルーフラミテクトを屋根全体に施工しましたら、続けて新しいメインとなる屋根材を施工していきます。施工するのはオーウェンスコーニングジャパンのアスファルトシングル屋根材、オークリッジスーパーになります。

棟板金、そして換気棟もしっかりと取り付けて、屋根内部に籠った熱気や湿気を放出できるようにしていきます。この換気棟により、冬の結露や夏の熱気を軽減できる効果が期待できますので、ぜひ結露や熱気にお悩みの際は施工を検討してみてください。

無事オークリッジの施工が完了し葺き替えの完成です！オークリッジは表面には彩色石が施工されているため意匠性も高く、また日本の飛び火認定試験にも通過している商材であることから防火性も高い商材になります。加えて軽量で地震対策にもなりますので、屋根リフォームの際にはオークリッジも候補に入れてみてください♬

続けて外壁部分のリフォーム工事に入っていきます。現地調査で確認した雨漏りで腐食した部分の外壁は、写真のようにすべて解体、撤去し取り外していきます。モルタルなどはサンダーやハンマーなどで崩していき、出てきたゴミや廃材などはキレイに清掃します。

その後、新しい木下地を形成するため構造用合板を取り付けていきます。雨漏りにより建物内部まで腐食が進行してしまいますと、こうした大規模な工事が必要になってしまいますので、できればその前に塗装や補修などを行うようにしましょう。

新しく施工した構造用合板に透湿防水シートを施工していきます。屋根も屋根材の下にこうした防水のために同じようなルーフィングシートを設けますが、サイディング工事も同じくこのような防水対策を行うことで、建物の防水性や調湿性を保っていけるようにします。

透湿防水シートを施工しましたらサイディングを固定するための胴縁を縦方向に施工していきます。胴縁は施工するサイディングが縦方向か横方向かによってその向きが変わりますが、縦方向の方が雨水が入り込んでも下に流れやすいため、防水性は高いとされます。

一枚一枚サイディングを固定していきましたら、最後に仕上げとしてサイディングボード間のコーキング打ち作業を行います。まずマスキングテープにより養生をしていきます。

その後、コーキングを目地部分に充填し、ヘラで均して綺麗にしていきます。そしてしっかりと乾燥させたら完成になります。コーキングは寒暖差によるサイディングの収縮によるひびや雨漏りを防ぐためにも重要になります。

施工後のサイディング外壁になります。使用しているサイディングボードはケイミュー社のモダンストライプ１４ミリです。白のモルタル外壁から一新してスタイリッシュな外壁に生まれ変わりました。

横張りのサイディングボードですので、この他にもさまざまカラーやデザインがあるのがこのサイディングの特徴になります。オシャレに外壁をリフォームしたい方はぜひ、こちらのサイディングも取り入れてみてください！

付帯部も塗装を行ってキレイにしていきます。こちらは２階へ続く外階段部分になりますが、サビや汚れがありましたので、サンドペーパーを使用し研磨を行っていきます。

その後、サビ止めを施工し新しい塗料を塗布していきます。こうした金属部分も紫外線などにより劣化し、雨でサビなども発生してきますので、定期的に塗装などを行うことが大事です。

続けて軒天もローラーにより塗装をしていきます。こちらも下塗り、中塗り、上塗りと重ね塗りを行うことで耐久性・防水性もしっかり高めていきます。

軒天は建物の美観を良くする役割や延焼を防止するという目的もある付帯部になります。建物を長く維持するためにも塗膜剥がれや割れなどがないか確認しておきましょう。