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田原本町の陶器瓦屋根、雨漏りの原因は棟瓦の漆喰の劣化でした
【工事のきっかけ】
天井でポタポタ音がしていたので、雨漏りだと思い、連絡しました。
前回メンテナンスしてからまだ数年しか経っていなかったので、前回とは違う業者に頼もうと思い、探していてホームページを見つけました。
瓦屋根も結構工事されていて、何社か見積もりしてもらいましたが、とにかく押しつけがましくない言動に安心感が持てました。
基本情報
奈良県田原本町にお住いのお客様から雨漏りのご相談を承り、早速現地調査に伺いました。
屋根の形状は切妻、屋根材は陶器瓦屋根で、数年前にメンテナンスされていたようで、瓦自体に大きな劣化はありませんでした。
棟瓦を固定している漆喰が劣化して崩れ、葺き土が流出・減少している状態で、ここから雨漏りしていると判断しました。
こちらの屋根の形状の切妻は別名三角屋根とも呼ばれ、シンプルで一番多い屋根です。
うちの家もこの形という方もたくさんおられると思います。
雨漏りは複雑な形状の屋根の方が起こりやすく、切妻屋根は比較的雨漏りしにくいと言われています。
ただ、屋根材の劣化や破損など様々な要因によって、雨漏りは生じてしまうので、決して雨漏りしない屋根というわけではありません。
屋根の平瓦を見ると、所々色が違う瓦があるのがわかると思います。
この瓦は陶器瓦と言われる瓦で、表面に釉薬を塗ってから焼くため、釉薬と焼き加減によって仕上がりの色合が違ってきます。
陶芸をしたことのある方は分かると思いますが、お茶碗などの陶器と同様に、全く同じ色合の瓦はありません。
また、陶器瓦は表面の釉薬が焼くことでガラス質になり、瓦を雨水や埃などから保護してくれるので、最も長寿命の屋根材と言われていて、耐用年数は60年から100年です。
大棟は、雨漏りしにくいとされる切妻屋根でも雨漏りリスクの高い箇所です。
屋根のてっぺんに位置する大棟は、風雨の影響を大きく受けるため、棟瓦がズレたり歪んだり、漆喰が崩れたりして、そこから雨水が侵入してしまうことが良くあります。
瓦屋根の雨漏りで一番最初に疑う箇所です。
こちらの屋根も棟瓦を固定している漆喰に劣化が見られ、雨水が侵入して葺き土が流出したことで、雨漏りが生じていました。
平瓦にはほとんど不具合はありませんでしたので、雨漏りの原因を棟瓦と確定して、雨漏りを止めるために棟瓦の積み直し工事を行うことになりました。
棟瓦を撤去しました。
瓦の下には葺き土がありましたので、こちらの瓦屋根は土葺き工法で施工されていることがわかります。
土葺き工法では、葺き土の粘着力のみで瓦を固定しているので、強風や地震などで瓦のズレが起こりやすくなります。
また、棟瓦の場合は、漆喰が劣化することで崩れや剥がれを起こし、棟内部に侵入した雨水は葺き土が吸収してくれるので、漆喰が崩れてもすぐに雨漏りしてしまうわけではありません。
しかし、その状態が長期間続くと葺き土が流出し、減少してしまい、雨水を吸収しきれなくなって雨漏りが生じます。
漆喰の耐用年数は約20年と言われていますので、年月の経過とともに漆喰が崩れて、防水効果が減少してしまうのです。
大棟の棟瓦を葺き土や漆喰と一緒に全て撤去しました。
棟瓦を撤去するとわかるように、大棟には隙間があり、この隙間を漆喰と葺き土、棟瓦で塞いでいます。
なので、葺き土が減少すると雨漏りが生じるのは当然ですよね。
大棟に残った葺き土や平瓦に流れ出た葺き土を綺麗に掃除して、次の作業の準備をします。
大棟に南蛮漆喰を盛って、大棟の隙間を塞いでいきます。
漆喰と南蛮漆喰の違いは、葺き土を併用する漆喰に比べて、葺き土の代わりに使用できるのが南蛮漆喰です。
南蛮漆喰は、特殊なシリコンや防水材が使用されているので、雨水に強く、崩れにくくなっています。
近年、漆喰と葺き土の役割を兼ね備えた南蛮漆喰のみを使用することが増えてきました。
漆喰と葺き土を併用するより耐久性が高く、防水性に優れているからです。
南蛮漆喰の上に熨斗瓦を設置します。
熨斗瓦は屋根の棟に降った雨水を表面に流すために積まれる瓦の事で、平瓦と棟だけでは、雨水が侵入しやすいので、熨斗瓦を積んで防水性を高めています。
熨斗瓦の上に葺き土を敷いて、その上に熨斗瓦を置いて・・・と繰り返して積んでいきます。
以前は熨斗瓦が高く積まれている屋根ほど豪華に見えると言われて好まれていましたが、その分風の影響を受けやすく崩れやすいため、最近ではわざわざ低くするお客様もいらっしゃいます。
大棟の両端に付いている瓦を鬼瓦と言います。
鬼瓦の名前の由来は、もともと瓦のデザインが鬼面だったことです。
恐ろしい鬼を飾ることで、恐ろしい災いから守るという考え方だったようです。
しかし、にらみつけるような恐ろしい表情の鬼瓦は、一般の住宅には似合わず不評だったため、デザインは福の神や打ち出の小槌などの願いを込めたものが多く使わられるようになりましたが、鬼瓦と言う言葉は今も残っています。
近頃の一般的な住宅では、模様のないシンプルなものが好まれています。
こちらの施工事例は、本日のブログでもご紹介しています。
熨斗瓦の上に冠瓦を乗せて、銅線で結んで固定したら棟瓦の完成です。
冠瓦には、施工前と同様の紐丸瓦を使用しました。
瓦のつなぎ目にある盛り上がりを紐と言い、紐が付いている丸瓦という意味です。
雨漏りが止まり、お客様は大喜びされていました。
今後は定期的に点検していただき、趣のある瓦屋根のお宅で長く安心して暮らして頂けるように、お手伝いさせていただきます。
定期点検も街の屋根やさん奈良店(0120-303-884)まで!
【工事完了後】
熨斗瓦の上に冠瓦を乗せて、銅線で結んで固定したら棟瓦の完成です。
冠瓦には、施工前と同様の紐丸瓦を使用しました。
瓦のつなぎ目にある盛り上がりを紐と言い、紐が付いている丸瓦という意味です。
雨漏りが止まり、お客様は大喜びされていました。
今後は定期的に点検していただき、趣のある瓦屋根のお宅で長く安心して暮らして頂けるように、お手伝いさせていただきます。
定期点検も街の屋根やさん奈良店(0120-303-884)まで!
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