更新日：2021年05月15日

品川区旗の台で前回の雨の日から二階の寝室から雨漏りが始まってしまったというお客様からお悩みをいただきました。現場にお伺いし、スレート屋根の点検を実施いたしました。

スレート屋根から考えられる雨漏りの原因とは？

屋根から雨漏りするケースの多くは屋根材や板金などの使用されている部材が経年で劣化を起こし、雨漏りの原因を作ってしまっているというケースが大半です。例えば棟板金や谷板金、外壁との取り合いの水切り、屋根材の劣化など原因となりやすいという箇所も存在するため調査時に一つ一つ丁寧に点検をします。屋根材との重なり部分に被さっている棟板金を確認すると継ぎ目のコーキング破断、釘の浮きが見られました。液体である雨水はわずかな隙間があればどんなところであっても浸入が可能です。

棟板金の状態

当然、この度のお客様のケースでも棟板金が原因と考えられるため棟板金を取り外し中を確認したところ、板金を固定するための木材（貫板）が水分に浸されている状態でした。本来は雨仕舞といい、受けた雨水を受け流す役割の棟板金ですがわずかな隙間が雨水の浸入個所を作り、このように雨漏りの原因を作ってしまっていました。お客様からのヒアリングでは築22年ということでこれまで一度もメンテナンスをされてこなかったようです。改めてコーキング充填や釘の増し打ち等で応急処置的な対応も可能ではありますが、交換をするのが妥当でしょう。

屋根材の状態

こちらは屋根材の状態です。雨が降った翌日にお伺いしたことで非常に顕著にわかりやすいのですが、屋根材の小口部分が黒く変色しています。滞留した水分が屋根材に染み込んでいる証拠でもあります。塗膜が屋根材に防水性を持たせ屋根材への雨水の染み込みを防ぐ必要がありますがこのような状態であるということは塗膜も剥がれメンテナンスが必要な時期であることも物語っております。方法としては塗装工事、カバー工法、葺き替えが考えられますが築22年というとスレート屋根材が寿命を迎える時期でもあります。一時的な塗装であるよりもカバー工法や葺き替えといった新しい屋根材にするほうがお住まいを長持ちさせるためには最善ではないでしょうか。