損傷した雨樋の状態を点検調査

該当箇所の樋には大型タイプが設置されていますが、この部分については雨樋の割れや変形などの破損は見受けられず、排水機能にも問題はありませんでした。

全体の状況を確認したうえで、必要な箇所を中心に工事を進めています。

特に状態が悪かったのがこの部分（写真：左）です。
大雪の影響で樋が変形し、下方向に垂れ下がったことで雨水が溜まりやすい状況になっていました。

そのため、降雨の度にこの箇所から勢いよく雨水が落下してしまいます。
工事では、通常品よりも大きなタイプの雨樋を採用することで、高い排水性能を確保します。

また、屋根の外周に沿って一周する形で雨樋が設置されているため、部分的な対応ではなく、全体を新しいものへ交換していきます。

大型雨樋交換工事

まずは既存の雨樋の撤去作業から着手しました。

設置されていたのは大型タイプの雨樋のため、取り外した後は部材の一つひとつが大きく、作業スペースを取る状態となりますが、周囲に配慮しながら慎重に進めています。

既存の金具を取り外した跡の状態です。
鼻隠し部分には板金が巻かれているため、そのまま新しい雨樋を取り付けるのではなく、先にビス穴の補修を行い、下地を整えてから新しい雨樋を吊り込みます。

こちらが新しく設置する雨樋の形状です。
従来品とは若干デザインが異なりますが、断面が大きくなっており、排水性能はこれまで以上に確保できる仕様となっています。

今回、積水化学工業製の大型雨樋「H120」を採用しました。
これまでと同等の排水性能を確保しつつ、耐久性の向上も期待できる仕様となっています。

吊り込み金具をビスで順に固定していきます。

あらかじめ排水に必要な水勾配を確認し、その数値に基づいて水糸を張ります。

以降は、その水糸を基準として金具を取り付けることで、雨水が滞りなく流れる状態を確保しています。

金具の取り付けが完了した段階で、あらためて全体の勾配を確認します。

排水に問題がないことを確認したうえで、次の工程として雨樋の吊り込み作業へ進みます。

完工

雨樋の吊り込みが完了しました。
これで、工事は竣工となります。

従来よりも排水量に余裕が生まれ、あわせて取付位置の見直しも行ったことで、雨水の流れがより安定しています。
仕上がりについても評価を頂き、安心してお使いいただける状態となりました。

既存の雨樋は大型タイプが設置されていたことから、交換後も同様に大型雨樋を採用しています。
施工後は見た目もすっきりと整い、仕上がりについてもご満足の声を頂戴しました。