門真市の集合住宅のオーナーから、雨漏りが発生したので確認、点検をして欲しいとのご依頼を頂き、確認行って参りました。屋根はカラーベストで葺かれており、そこまで年数も経ってませんので、状態は悪くありません。見た目だけでは雨漏りを起こしているような場所は無いように思います。

 

雨漏りを起こしている室内部分です。ちょうどこの部屋は空室で、誰も住んでいなかったから気づきにくかったのかもしれませんが、天井に穴があいてしまっている状態なので、かなり前から雨漏りを起こしていたのでしょうね。ここまで来ると、天井の枠木なども腐食している可能性がありますね。

雨漏りをしている箇所と、屋根の位置関係を確認したら、ちょうど雨漏りを起こしている上にこれがありました。

「ドーマ屋根」です。

• 採光: 屋根裏部屋などを明るくします。小さな窓でも、屋根の中央部に設置されるため広範囲に光が届き、日中の照明代節約につながることもあります。
• 通気: 開閉可能なドーマーは、換気効率を高め、室内の熱気を逃がしたり、カビの発生を予防したりします。
• 空間の有効活用: 採光と通気が確保されることで、屋根裏を居住空間や作業スペースとして利用しやすくなります。 

• 外観のアクセント: ヨーロッパの街並みのように、住宅に立体感やかわいらしさ、高級感を与えます。
• デザインの多様性: 三角や四角など形状は様々で、デザインのアクセントとして人気があります。 

• 雨漏りのリスク: 屋根に開口部を設けるため、雨仕舞いが不十分だと雨漏りの原因になることがあります。

この住宅のドーマ屋根は、採光をとる為でもなく、通気をする為でもなく、デザインのアクセントとしてのみのドーマ屋根なんです。
しかも、このドーマ屋根はカラーベストをすべて葺いてから、板金壁、屋根で作成されてユニットとしてのドーマ屋根をアングルで屋根に留め付けてあるという、
まさにただの飾りのドーマ屋根なんです。

右の写真は同じ屋根の谷部分ですが、真ん中に板金がカラーベストの下に取り付けられており、谷部に集まった雨水はこの板金に上を流れて軒先の樋に流れます。

しかし、左の写真のドーマ屋根は谷板金が見られませんね。

ドーマ屋根の谷部分には、谷板金というものが見られませんね、、
カラーベストの上に乗っているだけのようです。
そうなると、上から流れてきた雨水は、このドーマの中を流れることになります。

ドーマ屋根とカラーベスト分の接合部を確認すると、写真では分かりにくいのですが、アングルで留め付けているようです。

アングルが取り付けられているという事は、カラーベストに穴を開けてボルトなどで屋根に固定されている訳ですから、その穴のコーキングなどの防水処理が劣化して雨漏りを起こしている可能性が疑われます。

ドーマ屋根の前部分です。見た目は水切もついて、前壁もフィン状態で換気とかしそうですが、これも別にスリットとかになっている訳ではなく、そして雨は常にこのドーマ屋根内を流れて、この部分から出てくるんですね。これ、某ハウスメーカーの集合住宅ですが雨仕舞的には問題ですね。
昔の建物ですので、現在ではこの仕様での屋根は無いと思われますが、かなり適当な設計といえますね。

対策としては、このドーマ屋根の撤去をしてアングルを取り除き、その下のカラーベスト部分を補修工事するしかないですね。


ドーマ屋根は上の説明部分にも書いてありましたが、デザインがヨーロッパ調となり、併せて採光と取ったり、換気をしたりする機能が取れるメリットはあるのですが、
屋根の真ん中に何か雨水の流れを抵抗するものと設置するのは、雨漏りのリスクがあるということです。
これは、天窓や煙突なんかにも当てはまりますね。
でも、ちゃんとした雨仕舞をすれば、雨漏りはしませんので、ドーマ屋根や天窓がダメと言う訳ではなく、施工方法きっちりすれば問題はありません。

街の屋根やさん大阪門真店では、創業50年の屋根工事店が運営しておりますの、雨漏りなども問題も原因を突き止めて、
その屋根にあったプランで対策、改修の御見積をさせて頂きます。
まずは、無料の屋根点検からお気軽にお申込み下さい。