屋根全体の点検結果｜スレートの継ぎ目から劣化が進行

スレート屋根は年数が経つと表面の防水力が落ち、雨水が染み込みやすくなっていきます。
今回のお宅でも、スレートとスレートの 継ぎ目部分から劣化が進行 していました。

この部分は本来、雨が流れやすい構造になっていますが、経年劣化によって表面のコーティングが剥がれると、雨水が浸透しやすくなり、スレート内部の層が割れやすくなります。

放置すると雨漏りに繋がる恐れがあるため、早めの点検が重要です。

スレート屋根の「層間剝離」とは？｜劣化が進んだ危険な症状

スレート屋根（パミール）でよく見られる劣化の一つが 層間剝離（そうかんはくり） です。
これはスレート内部の層構造が水分の侵入により膨張・収縮を繰り返し、層同士が剝がれてしまう症状です。

層間剝離が起きると、
・屋根材がボロボロになる
・表面が浮き上がり強風で飛散する危険
・雨漏りの可能性が大幅に上昇
といった深刻な状態になります。

今回の現場でも、表面が大きく剝がれ落ちており、補修では対応しきれないレベルの劣化でした。
このような場合は 屋根カバー工法 がもっとも適したリフォーム方法になります。

屋根カバー工法の手順①｜棟板金と貫板の撤去

屋根カバー工法では、まず既存屋根の頂点にある 棟板金（むねばんきん） を撤去します。
棟板金の内部には貫板（ぬきいた）という下地材があり、従来は木材が多く使用されてきました。

しかし木製の貫板は、
・湿気で腐食しやすい
・釘が効かず棟板金が浮きやすい
といった欠点があります。

画像の通り、今回の木更津市の住まいでも貫板が劣化しており、再利用はできない状態でした。
この工程を丁寧に行うことで、屋根カバー工法の仕上がりと耐久性が大きく変わります。

屋根カバー工法の手順②｜新しい防水紙とガルテクト（SGL）の設置

棟板金を撤去した後は、屋根全面に 防水紙（ルーフィング） を張り、新しい屋根材を重ねます。
ここで使用したのが SGL（エスジーエル）屋根材スーパーガルテクト です。

ガルバリウム鋼板のスーパーガルテクトは、
・サビに強い
・軽量で建物の負担を軽減
・断熱材一体型で夏も冬も快適
などの高性能が評価され、木更津市でも採用が増えている屋根材です。

特にSGL鋼板は従来のガルバリウム鋼板よりも耐久性が高く、海に近い地域でも長寿命。
沿岸部の多い木更津市には特に相性の良い素材 です。

また、住まいによっては雪止め金具の設置など、用途に応じた組み合わせも可能です。

屋根カバー工法の仕上げ｜樹脂製貫板でさらに耐久性アップ

屋根カバー工法の仕上げとして、棟板金を固定するための 貫板（ぬきいた） を設置します。
近年は、従来の木材ではなく 樹脂製貫板 が主流になっています。

樹脂製貫板は、
・腐らない
・湿気を吸わない
・釘がしっかり効く
・長期間、棟板金の浮きや外れを防ぐ
という大きなメリットがあります。

屋根カバー工法は屋根材だけでなく、こうした下地部分の品質で耐久性が大きく左右されます。
ガルバリウム鋼板×樹脂製貫板 の組み合わせは、長く安心して暮らせる屋根リフォームとして非常におすすめです。

まとめ

屋根全体の劣化が進んでいても、屋根カバー工法なら廃材を最小限に抑えながら、性能の高い屋根へ刷新できます。
特に スーパーガルテクト（SGL） は軽量・高耐久で、あらゆる気候にもぴったりの屋根材です。

屋根の状態が気になる方は、わたしたち街の屋根やさんへお気軽にご相談ください。
点検・見積りは無料で、専門スタッフが丁寧にご案内いたします('◇')ゞ