波板のジョイントが浮いて雨漏り！点検で判明した劣化の状態

今回、ご依頼をいただいた建物は物置小屋として活用されていました。

まずは物置内から確認をしていきます。天井は梁と屋根下地が剥き出しの構造をしており、シンプルなつくりです。

下地のベニヤ板は雨漏りによって腐食・カビが発生しています。

こうした構造体が剥き出しの建物はやや無機質に見えてしまいがちですが、建物の劣化部分がわかりやすく、すぐに対処できる点は大きな強みです！

つづいて、屋根に登り状況を確認してみました。

屋根には古い波板が使われており、ジョイント部分（つなぎ目）が浮いてしまっているようです。おそらく、そこから雨水が入り込んでしまったのだと考えられます。

波板は軽くて扱いやすい屋根材ですが、紫外線や温度変化で少しずつ劣化していきます。その結果、今回の倉庫のように固定しているフックやビスが緩み、風の力で板が浮き上がってしまうことも少なくありません。

今回は浮いた板から入った雨水が下地に侵入し、倉庫天井には雨漏りのシミが広がっています。このままでは倉庫内のニオイや保管状況にも悪影響を及ぼす可能性があるため、下地から新しく屋根を交換することになりました！

傷んだ波板と下地をすべて撤去し、屋根をリセット

工事の最初に、古くなった波板と合板下地をすべて撤去しました。波板はすでに変色しており、手で持つと割れてしまうほど劣化が進んでいるようです。下地の合板もところどころ腐っており、釘が効かない状態でした。

古い合板を撤去し、代わりに耐久性のある新しい合板を使用します。合板は波板を支える大事な基礎であり、ここがしっかりしていないと、どんな屋根材を使っても長持ちしません。

厚みのある合板を固定し、雨に強い下地をつくっていきます。

ポリカーボネート波板を採用！軽くて丈夫な屋根材で安心

新しい屋根材には、ポリカーボネート波板を使用しました！

ポリカーボネートとは、軽くて透明度が高く、衝撃にも強いプラスチック素材のことです。金属のようにサビる心配がなく、紫外線にも強いため、屋外の屋根材として多くの現場で使われています。

また、耐用年数も長く、一般的な塩ビ製の波板が5〜7年ほどで硬化や変色が進むのに比べてポリカーボネート波板は15年以上は持つと言われています。

導入費用は塩ビ製よりもやや高額になりますが、メンテナンス頻度が少ないことや耐久性を考慮すると、ポリカーボネート波板は経済的な選択と言えます！

さらに素材に弾力があるため、風による振動や飛来物の衝撃にも強い構造をしています。倉庫など風の影響を受けやすい建物にとって、耐風性が高いというのはとても大きなメリットです。

波板を正しい方向と順番で張るのが長持ちのコツ

波板は水が流れる方向（勾配の下側）から順に波板を張り進めていきます。こうすることで、屋根のてっぺんから水が流れたとき凸にぶつかることがなく、水が地面へ流れていきやすくなるためです。

波板同士の重ね幅は、左右方向で2.5山以上を確保。上下の重なりも勾配の角度に合わせて調整し、雨水がスムーズに流れるようにしました。

固定には専用の傘付きビスを使用し、これを波板の「山」の部分に打ち込んでいきます。谷部分は水の流れる道となるため、ビスがあると水の流れを妨げてしまうためです。

職人が一枚ずつ屋根の角度を確認しながらていねいに取り付け、全体のラインがまっすぐ通るように仕上げていきました。

雨漏りの心配なし！見た目も明るくリフレッシュ

すべての施工が終わり、屋根は新しく生まれ変わりました。これまで雨が入り込んでいた部分もすべてカバーされ、下地も強化されたことで、今後は安心してお使いいただけます。

外観もすっきりして、以前より軽やかで清潔感のある印象です。

室内側もすっきりした印象になりました。

庫内の清潔感が増したようにも感じられ、物を安心して保管できる環境を取り戻すことができたと思います。

波板屋根の不具合は早めの点検がおすすめです

波板は軽くて施工しやすい屋根材ですが、紫外線や風の影響を受けやすく、5年〜10年ほどで劣化が進むことがあります。特に固定部分の浮きやビスのサビは、雨漏りのサインです。

街の屋根やさん名古屋南店では、今回のような物置小屋やベランダ屋根など、波板の張り替え工事を多数行っています。

「雨漏りしているかも」「屋根が浮いて見える」と感じたら、早めに点検をご依頼ください。小さな修理のうちに直しておくことで、大きな工事を防ぐことができます。

ここまでやります！無料点検！

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