現場調査で判明した雨漏りの原因

倉庫の中は雨染みが発生しており、仕上げ材の面材なども剥がれ落ちている状況でした。

雨漏りの原因を特定するために屋上・外壁を中心に、建物全体の調査を開始していきます。

屋上は折板屋根で構成されており、表面には広範囲のサビや色あせが確認されました。特にボルトの腐食が進んでおり、いつ穴あきが起きてもおかしくない状態です。

また、屋上のパラペット（外周の立ち上がり壁）では、笠木の継ぎ目や鉄骨柱との取り合い部に打たれたコーキングが切れており、外壁と屋根の境目から雨水が入り込んでしまう可能性が高いことがわかりました。

さらに外壁のサッシまわりでも、コーキングのひび割れや剥がれが複数箇所で発生している様子です。

これらの劣化が、雨漏りを発生させる原因になっていると考えられます。雨漏りをそのまま放置しておくと、内部の金属部やボードを腐食・劣化させてしまい、建物の寿命にも大きく関わるため早急な対策が必要です！

コーキング打ち替えによる雨漏り修繕工事を実施

調査結果をもとに、今回は外壁・屋上パラペット・笠木まわりのコーキングをすべて打ち替える修繕工事を行いました。

コーキング打ち替えとは、劣化した古いコーキングをすべて撤去して新しいものに交換する工法です。

足りていない部分に新たにコーキング材を加える「打ち増し」ではなく新しく取り替える打ち替えは、打ち増しよりも費用が高額になります。しかしその分、長期的に防水機能を維持できるため、長い目で見れば賢い選択です

なぜコーキング打ち替えは長期的に防水機能を維持できるの？

建物の外壁や屋上は、コーキングによって細かなすき間を防ぎ、防水性を保っています。しかし、紫外線や温度差の影響でコーキングは劣化します（寿命は10年前後が目安です）。

寿命が訪れたタイミングでコーキングを充填する「打ち直し」を選択しても良いですが、新しいコーキング材の下に残された古いコーキング材は、痩せて機能性を失ったままです。

上から被せてある新しいコーキング材が少しでも切れたり欠けたりしても、下の古いコーキング材は雨水を受け止めることができなくなっているため、建物の中に容易に水が侵入してしまいます。

特に倉庫のように広い建物では、劣化箇所を放置すると被害が拡大しやすく、早めの修繕が建物を長持ちさせるポイントになります。

古いコーキングをすべて撤去していきます

まず、屋上の劣化した既存のコーキングをカッターで丁寧に除去していきます。外壁サッシまわり・屋上パラペット・鉄骨柱との取り合い部など、雨水が侵入しやすい箇所はすべて、古いコーキングを除去しました。

撤去後は目地内部の汚れやホコリを清掃し、下地を整えて次の工程に進みます。

プライマーを塗布し、新しいコーキングを充填

目地を清掃したあと、コーキングがしっかり密着するようにプライマー（下塗り剤）を塗布します。

プライマーが乾いたら、新しいコーキング材を隙間なく注入！ヘラで押さえながら空気を抜き、表面を平滑に整えます。これで、コーキングの打ち直し工事は完了です。

外壁サッシまわりの防水ラインを再生

外壁のサッシまわりでも、コーキングの切れや剥がれが複数箇所で発生していました。

これらをすべて打ち替え、サッシ枠と外壁の間に防水層を再構築しています。

打ち替え後は見た目もきれいになり、防水機能がしっかりと回復しました。
コーキングは見た目以上に建物の寿命に関わる重要な部分であり、今回のように早めの補修を行うことで、内部への浸水を未然に防ぐことができます。

工事完了後の状態と今後のメンテナンス

すべてのコーキング打ち替え工事が完了し、倉庫内の雨漏りは無事に改善されました。

ただし、コーキング以外にも屋上折板屋根のサビやボルトまわりの劣化も見られたため、今後は定期的な点検を行い、必要に応じて塗装や補修を行うことが求められます。

倉庫やオフィスなどの建物の補修もお気軽にご相談ください！

今回の工事では、名古屋市緑区にある会社倉庫の雨漏りを修繕するため、外壁サッシまわりや屋上パラペットなど、雨水が入りやすい箇所のコーキングを打ち替えました。

劣化したコーキングを新しくすることで防水性能が復活し、お客さまも安心されたご様子でした。

街の屋根やさん名古屋南店では、屋根・外壁・雨漏りに関する点検やご相談を無料で受け付けています。「雨漏りが止まらない」「コーキングが割れている気がする」などの症状があれば、早めにご相談ください！

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