はじめに

八王子市打越町にお住まいのお客様より「屋根の劣化が気になる」とのご相談をいただきました。
現地調査の結果、使用されていたのは コロニアルNEO というスレート屋根材でした。

この屋根材は、アスベスト規制後に製造されたノンアスベストスレートですが、強度不足や耐久性の低さから 塗装できない屋根材 として知られています。
今回の記事では、実際の点検写真をもとに 劣化の状況と今後の適切なリフォーム方法 をご紹介します。

コロニアルNEOとは？

コロニアルNEOは2000年代に登場したスレート屋根材です。
従来のスレート瓦に含まれていたアスベストが規制されたため、代替品として販売されました。

しかし、実際には以下のような問題点があります。

・強度不足により割れや欠けが発生しやすい

・耐久性が低く表面が早期に劣化する

・塗装をしても基材そのものが脆く、塗膜が定着しない

そのため、メーカー自身も「塗装による延命は推奨していない屋根材」となっています。

八王子市打越町での屋根点検結果

1. 全体の劣化状況

屋根全体にはコケや汚れが広がり、防水性能が大きく低下していました。
スレート表面の塗膜は完全に失われており、雨水を吸い込みやすい状態です。

2. スレート材の欠け

一部には大きな欠けが発生しており、屋根下地が露出していました。
欠け部分から雨水が浸入する危険性が高まっており、雨漏りに直結します。

3. 谷部分の劣化

雨水が集中する谷部分では、劣化が進行して茶色く変色していました。
谷板金が傷んでしまうと、雨漏りリスクはさらに高まります。

4. 板金の納めと劣化

5. 釘の抜け

なぜコロニアルNEOは「塗装できない」のか？

通常のスレート屋根であれば、再塗装によって防水性能を回復させることが可能です。
しかし、コロニアルNEOは以下の理由で塗装に適していません。

・基材の劣化が早いため、塗膜を塗ってもすぐに剥がれる

・強度不足で施工中に割れやすい

・再塗装をしても根本的な寿命延長にはならない

つまり、「塗装できない屋根材」 というのは「塗装をしても意味がない屋根材」ということです。

選択肢は「カバー工法」か「葺き替え」

劣化が進行したコロニアルNEOの屋根に有効なリフォーム方法は2つです。

1. カバー工法

既存の屋根材の上から新しい金属屋根を重ね葺きする工法です。
解体処分費がかからないため、コストを抑えつつ耐久性を高められます。

2. 葺き替え工事

既存の屋根をすべて撤去し、新しい屋根材に葺き替える方法です。
屋根下地も同時に補修できるため、長期的に安心できるリフォーム方法です。

まとめ

八王子市打越町で点検を行った屋根は コロニアルNEO が使用されており、欠けや劣化が顕著でした。
この屋根材は 塗装できない 特性を持つため、早めのカバー工法または葺き替えを検討することが大切です。

街の屋根やさんでは、現地調査・お見積りを無料で行っております。
「自宅の屋根がコロニアルNEOかもしれない」「塗装できないと言われた」などのお悩みがありましたら、ぜひ一度ご相談ください。