外壁には色あせやカビ、板の反りが広がっていました

今回のお住まいの外壁は、「サイディング」と呼ばれる板状の外壁材で仕上げられています。

このサイディングは、工場で加工された外壁パネルを張り合わせるタイプの外壁で、見た目も美しく、多くの住宅で使われています。

ただしサイディングの表面は塗装によって防水性を保っており、その塗装が劣化すると壁から水が入り込み、雨漏りを起こす可能性があります。今回のお宅も全体に色あせが進んでおり、塗料の劣化が見られました。

さらに、湿気の吸収と乾燥を繰り返すことで、サイディングの板そのものが反ってしまっている箇所もありました。こうした症状はやがてヒビ割れや欠けにつながり、雨漏りはもちろん、家の強度を損なうおそれもあります。

コーキング（目地材）の切れやひび割れも多数確認

サイディング同士のすき間や窓まわりには、「コーキング」と呼ばれるゴムのような素材が充填されています。このコーキングは、雨水の侵入を防ぐ大切な役割を果たしており、揺れにも柔軟に対応することで、外壁の破損を防いでくれます。

今回の点検では、このコーキングが切れていたり、剥がれたりしている箇所が多数ありました。

とくに劣化が進んでいたのは、目地（サイディングのつなぎ目）やサッシまわりです。サイディングの塗装を塗り替えて防水性が増しても、コーキングの劣化した部分から雨水が入り込んでしまえば、家の耐久性は損なわれてしまいます…！

そのため、すべてのコーキングを打ち替える工事を行うことになりました。

施工開始！まずはコーキングをすべて新しく打ち替えました

後日、足場を組んでさっそく施工を開始することに。

まずは劣化していたコーキングの補修作業からスタートします！

今回は、古いコーキングをすべて取り除き、新しいものに入れ替える「打ち替え工事」を行いました。

まずは古いコーキング材をていねいに取り除き、目地の内側を掃除してきれいにします。こうした下処理をしっかり行うことで、コーキングが定着しやすくなります。

きれいにした後は目地の両サイドをテープで養生し、コーキング材と外壁の密着性を高めるための「プライマー（接着剤のような役割があります）」を塗っていきます。

その後、新しいコーキング材を充填し、ヘラできれいにならして整えれば完成！

これで外壁の目地から雨水が侵入する心配はなくなりました。

外壁塗装は下塗り＋中塗り＋上塗りの3回塗り

外壁塗装は、「下塗り→中塗り→上塗り」の基本に忠実な3回塗りでていねいに進めていきます。

「なぜ、わざわざ複数回塗るの？」と思うかもしれませんが、それにはこんな理由があるのです。

• 下塗りは、外壁材と塗料の接着をよくするための土台作り
• 中塗り・上塗りで、色と厚みをしっかりつけていく

1回でさっと塗れたら良いですが、それでは家の見た目も機能性も十分に保つことはできません。そのため外壁は時間をかけてでも、複数回に分けて塗ることが大切なのです。

今回は、弊社オリジナルの高性能フッ素塗料「超ハイブリットコート～匠～」を使用しました。この塗料は、紫外線や雨風にとても強く、長期間美しさと防水性を保てるハイグレード塗料です。

また、汚れもつきにくく、見た目がきれいなまま長持ちするというメリットもあります。

軒天には防カビ塗料を使用して、湿気に強い仕上がりに

外壁と一緒に、軒天（のきてん）の塗装も行いました。

軒天とは、外壁から屋根が出ている部分の「天井」のことで、湿気がこもりやすくカビが生えやすい場所でもあります。

施工前は、実際にカビの発生が見られました。

そこで今回は、防カビ効果のある塗料を2回塗りして、湿気に強い仕上がりにしました。軒天のような部分は見た目だけでなく、住まいの健康にも関わる大切なポイントです。

鼻隠しや雨樋、土台水切りも丁寧に塗装

軒天のほかにも、以下の部分も一緒に塗装しました

• 鼻隠し（はなかくし）：屋根の端を隠す板。雨樋の土台になる部分です
• 雨樋（あまどい）：屋根から流れてくる雨水を集めて排水するパイプ
• 土台水切り（どだいみずきり）：家の一番下にある金属の板で、雨水が基礎に入り込むのを防ぎます

これらの部材は、サビや色あせが目立つと建物全体の印象が暗くなってしまう場所でもあります。

すべての部位に対して、ケレン（表面を削る下地処理）→サビ止め→2回塗り仕上げをていねいに行いました。

色は外壁とメリハリがつく濃い色を使い、引き締まった美しい外観に仕上げています。

メンテナンスを早めに行うことで、お住まいを長持ちさせられます

外壁の劣化は見た目だけでなく、家の防水性や耐久性にも深く関係しています。とくに、今回のようにコーキングが切れていたり、外壁に反りが出ていたりする状態では、雨水が建物の中に入り込み、下地の腐食や雨漏りを引き起こす可能性も高くなります。

劣化の初期段階でメンテナンスを行うことで、「大がかりな補修になる前に防げる」「費用も抑えられる」などの大きなメリットがあるため、家に気になる部分がある場合は、早めの相談がおすすめです。

街の屋根やさん名古屋南店では、点検・ご相談・お見積もりはすべて無料で行っているので、どうぞお気軽にお声がけくださいね(^O^)／

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