現地調査でわかった屋根の状態

屋根の構造を確認したところ、
・昔ながらの「葺き土（ふきつち）」に日本瓦をのせる工法
・屋根裏に断熱材が未施工
という状態でした。

この「葺き土」というのは、瓦の下に土を盛って固定する伝統的な工法で、耐久性は高い反面、非常に重いのが特徴です。
これが建物の重心を上げてしまい、地震時の揺れに対して弱くなる要因となっていました。

屋根裏に断熱材が入っていません。

今回の工事では、ガルバリウム鋼板製の屋根材に葺き替えをします。

金属屋根は熱を伝えやすいため、断熱材をしっかりと施工することが重要です。これにより、夏の暑さや冬の寒さを和らげ、快適な住環境を保つことができます。

重さを軽減し、快適性・安全性をアップさせるご提案内容

耐震性を高めるためには、屋根の「軽量化」が効果的です。
そこで今回は、軽くて丈夫な「ガルバリウム鋼板（薄くてサビに強い金属板）」を使用した屋根への葺き替えを行うこととなりました。

本来であれば家全体の屋根を軽量化するのが理想ですが、ご予算のご希望も踏まえ、大屋根のみの施工となっています。

具体的には、

• 大屋根下地の張り替え

• 屋根裏への断熱材敷設

• 下屋の修繕

• 太陽光発電の設置

といった、今後の快適な暮らしを見据えた工事内容をご提案し、施工させていただくこととなりました。

葺き替え、太陽光発電の設置、断熱材の追加もこの赤枠の大屋根部分で実施します。

工事開始

屋根裏から断熱材（スタイロフォーム）を張ります。
（青いのが断熱材です）

断熱材の隙間に見える泡は、ポリスチレン樹脂を発泡成型する際に発生する、無数の独立した気泡です。
これらの気泡内に封入されたガスが、スタイロフォームの断熱性能を担っているため、この隙間の泡は重要な要素と言えます。

次に、屋根の下地材の竹や葺き土を丁寧に剥がします。

築70年以上の建物のため、屋根の下地には竹を組んだ伝統的な工法が用いられ、その上に葺き土を敷いて瓦を固定する構造となっていました。

きれいに下地材を撤去し、新しい下地材の設置に向けて準備を進めています。

屋根の下地となる板材を張っている様子です。

現在では、竹の代わりに「コンパネ（構造用合板）」を使用することが一般的です。

コンパネは耐久性や施工性に優れており、伝統工法と比べて、施工のスピードや品質の安定性が高いのが特徴です。

下地材の上に防水シート（改質アスファルトルーフィング）を張り雨水の侵入を防ぎます。

防水シートの上にガルバリウム鋼板製の屋根材を張ります。

下屋の修繕

今回、葺き替えを行っていない下屋（大屋根よりも一段低く設けられた屋根）の修繕を行います。

漆喰の剥がれや瓦のズレを直すことで、安心して快適にお住まいいただける状態に整えます。

棟瓦の漆喰を詰め替えている様子です。

新しく雨樋を設置するとともに、瓦のズレを防止するためにラバーロック工法を採用しました。

ラバーロック工法とは、瓦同士を専用の接着剤で固定し、ズレや飛散を防ぐ工法です。
地震や強風対策として効果があります。

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葺き替えした大屋根に太陽光発電を設置して完成です！

三豊市周辺でも、同様の耐震強化についてご相談いただくケースが増えています。

特に築30年以上の住宅は、構造・断熱・屋根の状態を一度見直すことをおすすめします。

「うちはまだ大丈夫？」と感じたら、まずは現地調査（無料）だけでもお気軽にご相談ください。
ご予算に応じた最適なご提案をさせていただきます。

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