なぜ瓦屋根の住宅が少なくなっているの?日本の伝統的な屋根材「瓦」のメリット・デメリットについて解説!
更新日:2024年12月07日
瓦屋根は日本の伝統的な屋根材として長年親しまれてきました。
しかし、金属屋根やスレート屋根の台頭に伴って年々その数が少なくなっています。
こちらの記事では、瓦屋根の特徴や利点、課題について詳しく解説します(^_^)/
瓦屋根の最大の特徴は、その優れた耐久性です。
適切に施工された瓦屋根は50年以上の寿命を持ち、中には1000年以上前の瓦が今でも使用されている寺院もあります。
屋根材の耐久性が高いということは、それだけメンテナンスの手間がかからないということです。
瓦屋根は、長期的な視点でコストパフォーマンスに優れた屋根材だと言えるでしょう。
瓦は一枚一枚個別に施工されるため、部分的な修理や交換が可能です。
万が一、一枚の瓦が損傷しても、その部分だけを取り替えることができるため、メンテナンスにかかる手間とコストを抑えることができます。
また、日本瓦であれば塗装メンテナンスも必要なく、他の屋根材に比べて維持コストが大きく優れています。
瓦屋根は構造上、瓦と屋根の間に空気層が形成されます。
この空気層が断熱材の役割を果たし、家屋内の温度を安定させる効果があります。
また、この空気層は音の伝播も抑制するため、雨音などの外部騒音を軽減する効果もあります。
瓦屋根の最大の課題は、その重量です。
一般的な瓦は1枚あたり2〜3kgの重さがあり、屋根全体では相当な重量になります。
この重さが建物全体の耐震性に影響を与える可能性があります。
特に、古い耐震基準で建てられた家屋では、地震時のリスクが高くなる傾向があります。
ただし、現代の建築技術では屋根を支える構造を強化することで、この問題に対処することが可能です(*^^)v
過去には、地震や台風時に瓦が飛散するケースが報告されていました。
しかし、現代の瓦は防災性能が向上しており、瓦同士の連結も法令によって義務付けられたため、このリスクは大幅に軽減されてます。
瓦屋根の施工数が減少している理由はいくつかあります。
いつ大型地震が発生するかわらない日本では、住宅の耐震性はとても大切な要素です。
屋根は、その重量が軽ければ軽いほど建物の重心が下がり、耐震性が高くなります。
上述した通り、瓦は屋根材の中で最も重いので、瓦の重量に不安を覚え、軽量な屋根材を選択する人が増えているのです。
瓦屋根は、施工費や材料費が高いことがネックです。
近年は住宅コストを抑えるために、スレート屋根や金属屋根といった比較的安価な屋根材が選ばれる傾向があります。
また、施工にも専門的な技術が必要であり、瓦に習熟した職人が減少していることも影響しています。
現代では、多くの住宅が洋風住宅となっています。
もちろん、洋風住宅にマッチする瓦もたくさんあるのですが、やはりスタイリッシュな雰囲気に仕上がる金属屋根やスレートなどに軍配が上がっているようです。
耐震性などの問題から、現代では敬遠されがちな瓦屋根ですが、防災瓦や軽量瓦といった災害に強い瓦の登場や、「瓦屋根標準設計・施工ガイドライン」に則ったガイドライン工法の義務化により、地震を含む災害への耐性は大きく向上しています。
2024年1月に発生し、大きな被害を被った能登半島地震の被害調査では、ガイドライン工法に基づいて施工された瓦屋根は被害を受けていないことが国土交通省より発表されており、ガイドライン工法が地震対策として非常に有効であることも証明されています。
瓦屋根の風合い・雰囲気が好きだけど地震が怖いから悩んでいたという方は、ぜひ一度街の屋根やさんへご相談ください。
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