更新日:2018年05月16日
横浜市神奈川区で屋根の調査をおこないました。棟板金が浮いているので直したいというお問合せでしたが、屋根全体に傷みが広がっていましたので今回はお客様のご希望も聞きながら屋根カバー工事で進める事になりました。
屋根のメンテナンスも外壁と同じ様に、チョーキング(白亜化)が出てきたらそろそろメンテナンス時期のお知らせです。ではその時にどの様なメンテナンスをおこなうのが良いか、皆さんも気になるところだと思います。スレート屋根のメンテナンスの場合、大きく分けて2種類の方法があります。塗装工事と葺替えやカバー工事などの屋根工事です。どちらの方法にするかを決めるのは、スレートの傷みの度合いと築年数です。塗装工事は、簡単にいうとスレート屋根の表面の傷みを保護する役目がありますが、スレート自体が反ったり剥離したのを直す事が出来ませんので、この様な傷みの場合は屋根工事をおこなう必要があります。もうひとつの理由になるのが築年数です。見た目がそれほど傷みがないスレート屋根でも、築年数を考えたときに塗装工事をおススメしない事があります。それは、スレートの下に葺いてある防水紙(ルーフィング)の寿命が関係してきます。
防水紙の寿命は20~25年といわれていますので、築20年を超えた建物だと防水紙の劣化も考慮したうえでメンテナンス方法を決める必要が出てきます。この点を無視して塗装工事を進めてしまうと、折角塗装で綺麗にしたのに数年で雨漏りした!なんて事になりねません。長くお住まいになるのであれば、築20年を目安に屋根カバー工事などをご検討される方が、トータルで考えたときに無駄な費用を掛ける事なくコストを抑える事が出来ます。
いずれ直さなければならない屋根を、今直して今後のメンテナンスを殆どしなくて済む様にするか、一回塗装工事を挟んだうえで次回屋根工事をおこなうかは、皆様の住まい方にも関係してきますので、しっかりと御話を伺って皆様にとって最適なご提案をさせて頂きます。
スレート屋根で塗装が出来るのは2回まで
屋根に上って早速状態を見てみましょう。
以前に塗装工事をおこなった事があるそうですが、大分表面が劣化し始めていて歩くとズルズルと滑ってしまいそうな状態です。
全体的にこの様な劣化状況で、スレートの重なり部分が塗料で塞がらないようにする『縁切り』もおこなわれておりませんので、雨水が溜まって出来た雨染みが出ていました。
スレートだけを考えれば塗装工事は3回~4回ほどおこなう事が可能ですが、屋根はスレートだけで造られている訳ではなく下に葺いてある防水紙(ルーフィング)が重要になってきます。屋根材の表面と防水紙によって雨から建物を守っていますので、防水紙の劣化具合も考えないとなりません。
しかし、日本瓦などと違ってスレート屋根は一枚一枚を簡単に剥がしたり戻りたりする事が出来ませんので、屋根を歩いてみて小屋裏から下地の傷み具合を確認する事と、建物の築年数で判断していきます。20年~25年が防水紙の寿命ですので、例えば、築20年の建物で10年前に一度塗装をした場合、今回10年程の耐久性がある塗料で塗装をしたら次のメンテナンスは築30年になります。築30年で更に塗装をおこなうと流石に防水紙が劣化していて、塗装をしても直ぐに雨漏りしてしまう可能性が非常に高くなります。屋根の塗装で雨漏りを止める事が出来る訳ではありませんので、塗装工事は2回まで、というのはこの為です。
屋根にも起こるチョーキング
表面が劣化してズルズル滑ってしまう理由は、塗料が劣化しておこる『チョーキング』が原因です。
劣化してきた外壁を触ると、触った手が白くなる事はありませんか?これは、表面の塗料が劣化して粉状になっておきるチョーキングという症状です。このチョーキングは外壁だけではなくスレート屋根でもおこります。劣化した表面を触ると色が指先にくっつきましたので、そろそろメンテナンス時期のサインが出ています。
ヒビ割れもそれ程多くはありませんが、何箇所か出ていました。経年劣化によって起こる場合と施工時の釘固定によるヒビ割れがありますが、こちらの建物は明らかにスレートを固定する釘の影響で起こっていました。防水紙が問題ない限りスレートの割れが雨漏りに直結する訳ではありませんが、割れて落っこちてしまう危険もありますので、ちゃんと直す必要があります。
棟板金も下地の貫板という木が傷んでいてパカパカと浮いていました。釘も抜けているので台風などの強風が吹いた時には飛んでしまう危険があります。横浜市神奈川区のこちらの建物は、築30年を超えていて過去に2回塗装工事をおこなっていましたので、今後もお住まいになる事を考えてガルバリウム鋼板などの金属屋根での屋根カバー工事をオススメしました。
どの様なメンテナンスをすれば良いのかの判断はなかなか難しいと思いますが、しっかりと調査をおこないご要望もお聞きしながら、皆様にとって最適なメンテナンスのご提案をさせて頂きますので、ご質問や御不明な点などございましたら、フリーダイヤル0120-989-742までお気軽にご相談・お問合せください。
記事内に記載されている金額は2018年05月16日時点での費用となります。
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