記事がありません
表示する記事はありませんでした。
【お問い合わせのきっかけ】
物置小波スレートの屋根葺き替え依頼です。そろそろ古くなり細かな破片が落ちてしまうようになったので補修をご検討されたようです。
アスベストの健康被害が取り沙汰されるまでは小波スレートの多くには耐久性向上の為、アスベスト(石綿)が使用されていました。
アスベスト(石綿)が身体に悪影響をもたらすという事は誰しも認識しているかと思います。しかし、なぜ健康に悪影響なのか、なぜここまで規制されるようになったのかという事を詳しく説明できる方は少ないかと思います。
そもそもアスベストとは天然の鉱物繊維を指し、アスベストと一言で言っても更に細かく種類が区別されています。
石綿は非常に細い繊維で、熱・摩擦・酸・アルカリに強く変形しにくいという特性を持っています。素材としては非常に優秀な特性を持っているのですが、施工してからしばらく経過し発がん性があるということが発見されました。
その為、現在では新規に使用されることはなく残っている建材のみになります。
固定している釘にも錆びが見られ、固定力が充分にあるのかは若干の不安が残ります。右写真はスレートと下地の間ですが、止めている釘は赤褐色に錆びほとんど浮き上がっている状態です。
経年劣化によって下地木材の腐食も進行している事から、おそらく屋根葺き替え工事を行っても下地を補修しない限りは固定が利かなくなってしまいます。
一度屋根材の剥がして確認を致しますが、新規木材での補強は必要になるかと思います。
現在雨漏りは起こしていないようです。以前強風によって屋根材が飛散してしまったようですが、部分的な葺き替えが出来るのは屋根材のメリットです。
ちなみにこの屋根材は強化繊維セメント板と呼ばれ、小波・大波・波形サイディングに区別されます。軽量で丈夫、不燃材のため工場・倉庫でも多く採用されています。
早速既存の屋根材の撤去をしていきましょう。
アスベスト(石綿)は非常に細かい為空気中に浮遊しやすく、ヒトの肺胞に沈着しやすい成分です。持ち前の変形しにくい成分はそのまま身体内部に留まり、がんなどの病気を引き起こすことがあります。
その為、処分の際に割るという行為が非常に危険で、処分方法も労働安全衛生法(石綿障害予防規則)等に従い処分をしていかなければなりません。
アスベストを含んでいる屋根・外壁材を使用しているかもという可能性が少しでもある場合は、専門業者に依頼し、ご自身でどうにかしようとは思わないでください。
石綿処分では発じんの度合いにより、3つのレベルに区別され、各々注意事項が違います。飛散・曝露防止に適切な養生を行い収集運搬・廃棄をしなければなりません。
屋根材撤去後は木下地を交換・補強していきます。この下地木材が屋根の下地になり屋根を支える梁になりますので、しっかりと補強をしていく必要があります。
下地補強後、屋根材を葺き替えていきます。今回使用するのはガルバリウム鋼板波板です。軽量で錆びにくく、高寿命です。昔のトタンが10~20年で劣化してしまう事と比較すると、ガルバリウム鋼板は20~30年以上持つと言われている優秀な素材です。
金属屋根材の為、錆の発生はこまめに補修しておく必要がありますが、健康被害もなく安心してお使いいただける屋根材です。重ねて釘でしっかりと固定し屋根葺き替え工事は完了です。
アスベスト屋根材についてのご質問・補修依頼、屋根葺き替え工事の費用・施工内容に関しての疑問はお気軽に街の屋根やさんへご相談ください。
今の状態をしっかりと調査させて頂いた上で、適切な補修内容をご提案させて頂きます。
どのリフォームが最適?屋根リフォームの種類【街の屋根やさん】
今回の記事で登場した工事やお住まいのトラブルに関連する動画をご紹介します!
こちらの動画では、工事の内容やお住まいのトラブルの対処方法などをより詳しく説明しています。
お役立ち情報が満載ですのでぜひご覧になってみてください。