【お問い合わせのきっかけ】

ビフォーアフター

【点検の様子】

　

スレートからの雨漏りの様です。白く見えているのは屋根の素地ではなく、補修の跡です。またスレートとスレートの間にもシーリングが充填されているようで、屋根の重ねも関係ない1枚の屋根材になってしまっています。

これなら雨水が入らない完璧な屋根だろう！と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、スレート屋根では大変危険です。

 

スレート屋根は屋根材同士がくっつくことで、内部に入り込んだ雨水が排出されず毛細管現象が起きてしまいます。

毛細管現象が起きないスレート屋根にするためには屋根材同士の隙間を必ず確保することが重要です。塗装をした際にはタスペーサーの設置や縁切り作業をすること、補修の際にもシーリング等で雨水の流れを妨げないことが非常に大切です。

 

　

今回の様に全ての屋根材を接着している場合、少しでも雨水が入れば雨漏りを起こすのは当然です。屋根材から入らずとも、ケラバや棟からも雨水は浸入しますので、雨漏りを起こさないように隙間を埋めるのは不可能でしょう。

屋根葺き替え工事でボロボロになったスレート屋根を撤去するのが理想的ですが、今回は普段お使いになっている場所ではないため、屋根カバー工法で雨漏りを解消していきます。

 

【屋根カバー工法】

　

屋根カバー工法は既存の屋根材を残したまま屋根を二重に被せていきます。雨漏り防止に防水紙を軒から張っていきます。棟に向かって重ねていく事で、雨水が入り込むスペースを作りません。

その後、下地の横桟を取りつけていきます。この下地木材が屋根材を固定するためのものですので、位置の把握を行います。

　

カバー工法は役物も覆っていきます。水上と水下の水切りをしっかりと設置し、吹付の雨すらも通しません。

今回使用している屋根材は錆びにくく軽量なガルバリウム鋼板(GL鋼板)0.35㎜の波板です。

大変頑丈な素材の為、長期的に雨漏りを起こさず維持してくれるかと思います。以上で金属波板の屋根カバー工法は完了です。

雨漏りを起こした際、大きな工事が必要かと思われがちです。もちろんしっかり直した方が好ましいのですが、建物の利用法や耐用年数等を考えた上で施工内容を決めることも可能です。

今後のどのように使っていきたいか、どこまで維持させたいか等、お客様のご希望をお聞かせください。

　記事内に記載されている金額は2020年08月26日時点での費用となります。
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