谷板金とは？役割と重要性

谷板金（たにばんきん）とは、屋根の形状により雨水が集中する部分に設置される板金部材のことです。

屋根の谷間に取り付けることで、雨水を効率よく排水し、屋根内部への浸水を防ぐ役割を果たしています。

この部分は、屋根の中でも特に水が集まりやすく、雨漏りが起こりやすい場所です。

劣化や施工不良によって谷板金が機能しなくなると、室内への深刻な雨漏りに直結します。

そのため、定期的な点検や、早めの補修・交換が重要です。

現地調査で雨漏り確認

今回は、君津市大井戸のお住まいで「天井に大きな染みがある」というご相談を受けました。

室内を確認すると、天井には広範囲にわたってカビや雨染みが発生していました。

雨漏りの原因を特定：赤外線カメラ調査

目視では雨漏り箇所の特定が難しいため、赤外線サーモグラフィカメラを使用。

温度差から壁内部の湿気の分布を可視化し、原因箇所をピンポイントで把握することができました。

谷板金の劣化状況を確認

この結果、雨水の侵入経路は屋根の谷板金部からである可能性が高いと判明。

調査を進めると、既存の谷板金に劣化や歪みがあり、防水機能が低下していることが明らかになりました。

また、過去に補修歴がある形跡もあり、長年の経年劣化により防水紙や板金の状態が不安定でした。

防水紙の貼り直しと胴縁の設置

谷板金工事では、まず既存の屋根材を一部撤去し、新しい防水紙を貼り直します。
防水紙を貼る理由として電蝕を防ぐ目的もあります。
銅版電蝕（でんしょく）とは、異なる種類の金属が接触した状態で電解液（水など）が存在すると、電位差によって一方の金属が腐食する現象です。
特に銅板の場合、他の金属との接触や、酸性雨、瓦の釉薬などが原因で腐食することがあります。

その上から、瓦をしっかりと固定するための胴縁（木材）を取付けていきます。

この工程は、板金カバーの押さえや仕上げにも重要な役割を果たします。

板金カバーの施工と立ち上げ処理

谷部分に新しい板金カバーを設置し、水の流れを妨げないよう丁寧に加工します。

特に瓦の下へ立ち上げる部分（立ち上がり）は、雨水の逆流を防ぐ重要な部分。

立ち上がりを設けることで、風雨による吹き込みにも強い構造となります。

板金部分のカバー工法と全体の調整

最後に、ガリバリウム鋼板で全体を新しい板金材でカバーする工法（カバー工法）を採用。

これにより、既存の劣化した板金に新たな保護層を設け、長期的な防水性能を確保します。

この工法は既存屋根をすべて撤去する必要がなく、工期短縮やコスト削減にもつながるメリットがあります。

谷板金工事の流れまとめ

ここまでの流れをまとめると、以下のようになります：

1. 赤外線カメラ調査で雨漏り箇所を特定

2. 屋根材の一部撤去と状態確認

3. 防水紙貼り直し

4. 胴縁取付

5. 板金カバー設置と立ち上げ処理

6. 板金部分全体のカバー工法施工

7. 雨漏りの原因箇所の補修完了

このように、各工程が確実に施工されることで、雨漏りを根本から解消することが可能となります。

雨漏り解消できました

今回ご紹介したような谷板金工事は、屋根の構造や素材、周囲の環境などによって最適な方法が異なります。

自己判断で放置したり応急処置にとどめると、状況が悪化して構造材の腐食やカビの繁殖など、さらなる被害を招くおそれがあります。

君津市大井戸で屋根や雨漏りに関するお悩みをお持ちの方は、「街の屋根やさん」までお気軽にご相談ください。

無料点検・診断を実施し、お住まいに最適な修理方法をご提案いたします。
今回の工事では税込み税込み　126,000円で雨漏り解消されました。

谷板金は、屋根の中でも特に重要な防水パーツです。

劣化や破損を放置すると、雨漏りによって室内にまで深刻な影響を及ぼします。

定期点検と早期修理によって、大切なお住まいを長持ちさせましょう。

街の屋根やさんでは、豊富な施工実績と専門知識で、谷板金工事をはじめとしたあらゆる屋根工事に対応しております。

君津市大井戸での谷板金工事は、ぜひお任せください。