更新日:2015年6月22日
瓦屋根のズレや曲りは瓦の落下に繋がります。しかし、なぜ瓦にズレや曲りなどの現象が起きてしまうのでしょうか?
築20年以上の建物で、和瓦を使っているケースに良く見られます。
瓦の施工方法として、土葺きと呼ばれる工法があります。方法は瓦の下に拭き土という土があり、その上に瓦を乗せ土の粘着力により瓦を留める非常にシンプルな工法でした。
しかし、経年により土が痩せてきてしまい固定力が落ち来たところに、台風などの大風や、積雪などによる外部からの力が加わり全体が大きくずれてしまったり、曲がってしまう場合があります。
この状態で放っておいてしまうと、瓦が落ちてきてしまう2次災害や雨水が入り込み、雨漏りの原因となったりとします。
また、大幅に曲がってしまった場合ですと瓦を一枚一枚剥がしていき、下地の状態を確認したうえで瓦を並びなおさなければなりません。
下地の土の状態が良好であれば、従来の土葺き工法でも施工は可能です。
また、現在ではハイブリッド瓦と呼ばれる従来の瓦と比べ軽くて丈夫、重さに関しては従来の約半分という優れた屋根材も存在します。
また、ズレなどに関しても瓦を一枚ずつ専用の釘で止めていく工法のため、地震や台風などによる瓦の飛散を防ぐことができます。
瓦屋根全体のズレなどに気づかずにいると、ある日突然瓦が落下すると言った事態を引き起こす場合があり非常に危険です。
さらに、瓦のズレによって隙間から雨水が侵入して雨漏りの原因をつくり、建物全体を傷ませてしまう可能性もあります。定期的な点検とメンテナンスは重要です。