屋根の雪止め設置状況を点検調査

建物外観の確認

建物は白を基調とした新築の外観でした。

道路に面した三階建ての建物で、近隣との距離が近いことからも落雪対策が必要です。

外壁やバルコニーの仕上がりも新しく、屋根全体との相性を考慮した施工が求められます。

調査時は天候も落ち着いており、屋根面を詳細に確認する準備が整っていました。

屋根に設置された既存雪止めの確認

屋根に上がると、金属屋根に既存の雪止め金具が1列だけ取り付けられていました。

屋根材は綺麗に葺かれており状態は良好でしたが、傾斜がしっかりついているため雪が滑りやすい構造でもあります。

この1列だけでは十分な保持力が得られず、積もった雪がまとまって落ちてしまう可能性が高いです。

そこで、既存金具を生かしつつ列数を増やして屋根面全体で荷重を受け止める方針を立てました。

屋根の「後付タイプの雪止めとＬアングル」増設工事

足場架設

まずは、屋根の周囲に足場を組んでいきます。

高所作業では安全が最優先のため、職人がしっかり体勢を確保できる環境を整えてからの作業になります。

足場があることで細かな位置調整や固定作業も安定して行えるため、仕上がりにも良い影響が出ます。

既存の雪止め金具の並びを点検しながら、増設する金具とLアングルの配置を確認しました。

1列目へのLアングル取付と2列目雪止め設置

工事は、既存の金具に沿って作業を進められていきます。
最初の工程では既存の雪止め金具にLアングルを固定し、保持力を向上させます。

金具同士の結束には通常より多めの針金やシール材を使い、もらい錆びを防ぐ工夫も施していきます。
次に既存列より上段に新しい雪止め金具を追加し、屋根面で雪を分散できるように配置を整えていきました。

金属屋根の色味とも馴染んでおり、美観を損なわない仕上がりが印象的でした。

2列目へのLアングル取付と3列目雪止め増設

次の工程では、増設した2列目の金具にさらにLアングルを取り付け、雪をしっかり受け止めるための連結力を強化しました。
工事写真を見ると、屋根の幅の広い部分まで均一に雪止めが並び、しっかりとした安定感が生まれているのが分かります。

さらに頂部付近にも雪止めを取り付け、上部からの雪の滑走を抑える構成にしました。
急勾配の屋根が増えている都市部では、このように複数列で雪を受け止める施工がとても有効で、近隣への安心にもつながります。

職人も屋根の形状を見ながら細かな配置を調整し、仕上がりにこだわって丁寧に作業を進めました。

後付タイプの雪止めとＬアングル配置状態を最終確認

仕上げに、後付タイプの雪止めとＬアングル配置状態を点検していきます。
屋根全体に雪止めとLアングルが整然と並んでいることが確認できました。

光を反射する金属屋根の上で、雪止めがしっかりと役割を果たせる設置になっています。
全体のバランスも良く、既存部分との一体感が出ているのがわかります。

このように最後は、職人による仕上がりの確認作業も行い、固定状態や錆び対策の処理に問題がないか念入りに点検しました。

完工

今回の雪止め増設工事は、既存の設備を活かしつつ屋根全体に安全対策を施したことで、お客様にも大変安心していただけました。
新築物件でも近年の突然の大雪による落雪被害が増えており、早めの対策が安全に直結します。

特に、三階建ての新築で近隣との距離が近い場合、雪止めの適切な配置は重要です。
工事は既存の雪止めを生かしつつ、屋根全体で雪を受け止められるよう配置を最適化した点が大きなポイントでした。

街の屋根やさんでは、建物の形状や周辺環境に合わせた最適な雪止めをご提案しています。
落雪が気になる方や、新築時の安全対策を考えている方は、お気軽にご相談ください。

点検も実施しております。