化粧スレート屋根の雪止めの状態を点検調査

建物全体の外観から屋根形状を確認

外観から見ると、急勾配の屋根が特徴的で、落雪が発生しやすい条件がそろっていました。

建物自体はしっかりとした造りでしたが、屋根面にかかる負荷を考えると、雪止めの配置バランスに見直しが必要です。

こうした角度や高さの違いは雪の流れにも大きく影響するため、調査段階でのチェックが重要になります。

落雪の起きている屋根面の確認

続いて落雪が集中している箇所に近づいて確認すると、既存の雪止め金具が等間隔で設置されていましたが、屋根勾配に対して止めきれない状態が見受けられました。

この部分だけ効いていない理由として、雪の流れが一点に集中していることや屋根の面積と角度の組み合わせが影響していると判断できます。

屋根材と雪止めの位置関係を確認

屋根表面を見ると、化粧スレートの滑りやすい特性と相まって、積雪がまとまって動きやすい状態でした。

雪止め自体は機能していますが、雪の量が多い場合や屋根面が長い場合は、追加のラインが必要になることがあります。

今回のケースもまさにその条件に該当していました。

上段の雪止め配置のチェック

上段の雪止めを確認すると、位置や固定は問題なく、施工自体も丁寧に行われている印象でした。

それでも落雪が起きてしまうのは、屋根の“面積×勾配”によって生じる雪圧が予想以上に大きいことが要因です。

この段階で、既存設備に補強を加える増設工事が適切だと判断されました。

工事は、安全性の確保と再発防止を重視しながら、暮らしの不安を減らす事がポイントになります。

化粧スレート屋根の雪止め増設工事

既存雪止め金具へのLアングル取付

工事ではまず、既存の雪止め金具へ金属製のLアングルを取り付けていきました。

Lアングルを横方向に長く通すことで、雪を面で受け止め、部分的な負荷を分散できるのが大きなメリットです。

職人さんもバランスを確認しながら丁寧に作業を進め、金具の細かな歪みも調整していました。

中段への新規雪止めラインの追加

次に、既存の1段目と2段目の間へ新たに雪止め金具を追加し、その上からLアングルを設置する工程に移ります。

屋根勾配が6寸（約31度）と急なのに加え、軒先から頂部まで約4メートルと長さがあるため、雪が滑り始める力を抑えるための補強ラインが必要でした。

通常よりも細かなピッチで取り付けることで、安定した保持力を確保しています。

金具の固定状態と水の流れを考慮した最終調整

工事終盤には、屋根材との密着度やアングルの浮きがないかを確認しながら微調整を行いました。

水の流れを阻害しないよう配置を整えることで、雨仕舞いへの影響も最小限に抑えています。

職人同士で確認を重ねながら進める様子が印象的で、仕上がりにも安心感がありました。

最後に全体を見渡すと、追加したラインと既存の雪止めが連動し、屋根全体をしっかりとカバーする構成になりました。

見た目も自然に馴染み、建物の外観を損なうことなく雪対策を強化できた仕上がりです。

これで雪圧が集中していた部分もしっかりと受け止められるようになりました。

完工

今回の茅ヶ崎市での雪止め増設工事では、既存の設備だけでは補えなかった雪の流れを、Lアングルと追加ラインの設置によって大きく改善しました。

お客様からも「これで冬も安心して過ごせる」と嬉しいお声をいただいております。

落雪は偶然に見えて、実は屋根の勾配・面積・雪止めの配置など複数の要素が関係するため、専門的な点検がとても重要です。

同じようなお悩みがある方は、ぜひ街の屋根やさんへお気軽にご相談ください。