ウッドデッキの状態を点検調査

調査の際に確認すると、横浜市緑区のＹ様のウッドデッキは全体的に木材が白っぽくなっていました。

デッキは１階と２階にそれぞれ設置されています。

２階のデッキは太陽の光がよく当たるため、汚れはあるものの苔の発生は見られませんでした。

一方、日陰になりやすい１階のデッキは苔（こけ）の繁殖が多く、厚く積もった苔や汚れが指で削れるほどでした。

日陰の環境では傷みが進みやすく、腐食のリスクも高まります。

下地処理

初めての塗装や塗り替えのウッドデッキでは、下準備として表面の汚れや傷みやすい部分を取り除く「ケレン」が非常に重要です。
塗装するデッキの表面には、長年の汚れや苔が付着しており、そのまま塗料を塗ると浸透が妨げられ、仕上がりの色が濁って見えてしまいます。

ケレンを行うことで、表面をきれいに整え、塗料が浸透しやすい状態にできます。
画像（右）の２段目の木材を見ると、ケレン後の部分は木目がより美しく見えます。

塗り替えの場合は、着色されている既存の表面の脆弱な部分を取り除く役割もあります。
ただし、力を入れすぎると木目が潰れてしまうため、脆弱部の除去は力加減に注意が必要です。

キシラデコールを用いたウッドデッキの塗装工事

今回のウッドデッキ塗装では、木部用塗料「キシラデコール」を使用します。

色は「マホガニ」で、塗る前は明るい茶色ですが、塗るとやや赤みを帯びた色合いになります。

キシラデコールは他の塗料やシンナーと混ぜて使うと本来の性能が落ちるため、混合は避けます。

基本的な塗装手順は、ケレンで表面を整えた後、２回塗りを行うことです。

下塗りでは、木材に塗料をしっかり浸透させることを意識して作業を進めます。

上塗り作業は、下塗りの塗料が乾いてから開始です。

既存の木材には色ムラがあるため、下塗り後もムラが残ることがあります。

そのため、上塗りでは塗り重ねる量を調整するなどして、出来るだけ均一に仕上げるようにします。

また、上裏や木材同士の隙間にも塗料がしっかり行き渡っているか確認しながら作業を進めます。

完工

ウッドデッキの塗装工事が無事に完工しました。

新築時に塗装済みのウッドデッキでも、上裏が塗られていない場合があります。

その場合、上裏から腐食が進み、気づいたときには補修が難しい状態になっていることもあります。

新築時に塗装されているデッキでは、一度上裏の状態を確認することをおすすめします。