台風で破損した屋根の点検調査

お客様は令和元年の房総半島台風通過後、屋根のスレートが飛散していることに気づかれたそうです。

そこで弊社に相談してくださり、三浦市上宮田・築17年のＴ様邸へ点検に伺いました。

雨漏りは発生していないとのお話でしたが、点検を行ったところ、棟板金付近のスレートが約6枚失われている状態でした。

屋根の一部が飛ばされたり、傷んでしまった場合に「その部分だけ直せるのか？」と疑問を持たれる方も多いです。
街の屋根やさんでは、状況に応じた部分補修にも対応しておりますので、その点は気軽にお声がけいただければと思います。

Ｔ様からは被害部分の復旧についてお話をいただきましたが、屋根を点検すると、棟板金を固定する釘が複数箇所で浮いており、下地の貫板も傷んでいる可能性が高いと推測しました。
そのため、既存の棟板金を取り外し、新しい部材へ入れ替える「棟板金交換工事」をご提案させていただきました。

お客様より「せっかくの機会なので板金も直したい」とのご希望を頂き、部分補修と棟板金交換の両方を進める形になりました。

棟板金交換工事

既存の棟板金を撤去

既存の棟板金を外してみると、内部の貫板の状態を確認することができました。
全体的に変色が進み、傷みも見られる状況です。

木材は雨水などの水分を吸収すると腐敗が進むため、どうしても劣化を避けられません。
なお、この貫板は棟板金を外さなければ状態を把握できない部位でもあります。

早めに傷みに気づくためには、定期的な屋根点検や日頃のメンテナンスを継続することが重要です。

スレートの部分補修工事

飛ばされてしまったスレートの補修を進めます。

写真のように、コーキング材を用いてしっかりと接着し、固定する方法が一般的な施工手順となります。

新規の「貫板・棟板金」を設置

補修が完了したら、新しい貫板と棟板金の設置へ進みます。
今回は、タフモックと呼ばれる「樹脂製の貫板」を採用しました。

こちらはケイミュー株式会社が扱うプラスチック木材で、水分に強く、木製と比べて劣化しにくい点が特長です。
耐久性を重視される方には相性の良い部材と言えます。

仕上げとして、棟板金の継ぎ目へコーキング材をしっかりと充填し、作業が完了となります。
わずかな隙間でも雨水が入り込む可能性がありますので、細部まで丁寧に仕上げていきます。

完工

「屋根の補修」と「棟板金交換の作業」が無事に完了いたしました。

補修した部分はスレートの種類が異なるため多少目立ちますが、屋根全体の塗装を行うことで外観の差は分かりにくくなります。

部分的な交換工事後に仕上がりの色味が気になる場合は、屋根塗装を検討されるのも最適な方法です。