棟瓦の状態

高岡市のお客様が一番気になっておられたのが増築箇所の瓦屋根です。

コチラの瓦屋根のてっぺんの「棟瓦」です。

棟瓦が大きく歪んでズレていました。

棟瓦の端に設置される装飾瓦の鬼瓦も傾いていました。

屋根の面と面のつなぎ目（屋根の△のてっぺん）のすき間を塞いでいる棟瓦が歪んだりズレたりしていると、屋根の内部に雨水が侵入し、雨漏りを引き起こす原因ともなります。
また、棟瓦の瓦などが屋根の下に落下する恐れがあります。

棟瓦の修理「棟瓦の積み直し工事」スタート！

一旦棟瓦を解体して瓦を取り外していきます。
再度新しく棟瓦を形成していきます＾＾

まずはじめに屋根の下地部分に「強化棟金具」を固定します。
瓦屋根の凹凸にあわせて面戸瓦を並べて漆喰南蛮で固定します。向かい合っている面戸瓦は銅線でつないであります。

南蛮漆喰とは
瓦のすき間部分に白くなっている部分があるのをご存じでしょうか？その部分が漆喰になるのですが、
南蛮漆喰は通常の漆喰とは違い、シリコンや防水剤が入っているため防水性に優れています。

面戸を固定し、南蛮漆喰を詰めた上に角材を乗せました。
つづいて面戸部分に白い漆喰を丁寧に塗っています。棟瓦が完成したとき、外から見える部分です。

角材の上に漆喰南蛮を重ね、のし瓦を重ねることを繰り替えし、のし瓦を１段、２段と設置していきます！
強化棟金具の上に芯木（角材）を乗せて固定します。

棟の端には鬼瓦をしっかりと固定しました。

最後に、棟瓦の一番上には冠瓦を被せ、ステンレス製のビス（釘よりも抜けにくいです！）で、強化棟金具に固定した芯木（角材）に固定していきます！

棟瓦の積み直し工事の施工完了です✨

強化棟金具を使って積み直し工事を行うことで、棟瓦の強度が高まります！！

下屋根１箇所の状態

黄色く囲んである部分の瓦屋根は、葺き替え工事を行っていなかったそうなので、年数も経っています。

瓦屋根と外壁の取り合い（赤い□で囲んである部分）のところが崩れてきていました。
面戸瓦も外れそうになり、瓦屋根の昔の施工法で使われていた瓦の下の葺き土が出てきていました。

上から見ると、黄色で囲んである屋根です。
屋根のてっぺんの棟瓦もガタつきがありました。

葺き替え工事スタート！

葺き替え（ふきかえ）工事とは？
屋根全面を新しくリフォームする工事になります！
現在の屋根材を撤去し、新しい屋根材に交換していきます。」

今回は葺き替えで新しく設置する屋根材も「瓦」を選んでいただきました。

屋根の瓦をはずして撤去します。

新しい木下地を設置していきます。

新しい木下地の上に、瓦用の防水シートを張っていきます。
瓦用の防水シートは、タッカーと呼ばれるホッチキスのようなもので止めて固定しました。

つづいて、瓦桟（かわらざん）、または桟木（さんぎ）と呼ばれている木材を並べて設置します。

瓦用の防水シート
縦の線と点々があるのがわかるかと思いますが、防水シートの上に瓦桟を設置しても、防水シートと瓦桟の間にすき間が出来るようになります。
横一列に設置させた瓦桟に流れてきた雨水が溜まり、瓦桟や防水シートを腐食することがあります。それを防ぐために、防水シートと瓦桟の間にすき間を作ることで、雨水を流してくれます。

瓦桟に釘で１枚１枚、瓦を固定していきます。

先ほどの「棟瓦の積み直し工事」と同じような工程で、屋根の△のてっぺんに棟瓦を設置しました。

屋根と外壁との取り合いから水が入り込まないように取り合い水切り設置していきます。

取り合い水切りの木下地を設置しました。

木下地の上に「取り合い水切り」（耐久性に優れサビに強い金属板「SGLガルバリウム鋼板」を加工したもの）を取り付けました。

新しい瓦屋根に葺き替え工事　施工完了です✨

瓦屋根工事　施工完了

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