アンカーピンニング エポキシ樹脂注入工法（部分注入）

「アンカーピンニング エポキシ樹脂注入工法（部分注入）」は、タイル張りの補修において非常に効果的な手法です。
この工法は、タイルの裏側に特殊なピンを使用して固定し、
その後、エポキシ樹脂を部分的に注入することで、タイルの耐久性と接着力を向上させます。

この施工方法は、従来の接着剤に比べて優れた効果を持っています。
タイルと基材の間に空気や水分が入り込むのを防ぎ、タイルの剥がれやずれを防止します。
また、耐久性が向上することで、長期間にわたり美しい仕上がりを保つことができます。

目地の位置をマーキングし、それぞれの場所に穿孔ドリルを使用して、慎重に穴を開けていきます。

穴を開ける深さは、アンカーピンが適切に収まるように、一般的に3～4cm程度とします。

この穴あけ作業は、次のステップである樹脂注入の準備作業に続きます。
穴を開けることで、樹脂がしっかりと固定されるためのスペースが確保されます。

次に、白い布で覆われたアンカーピンである「ウエスパッキン」を取り除いていきます。
布を取り除く際には、樹脂やタイルに傷をつけないよう、細心の注意を払います。
写真は「ウエスパッキン」が取り付けられている状態です。

次に、ステンレス製のアンカーピンを慎重かつ丁寧にぐっと押し込んでいきます。
これにより、タイルをしっかりと安定させる事ができ、浮きが生じないようにします。

このアンカーピンは、樹脂が固まった後も、
タイルが確実に安定し維持する重要な役割を果たしています。

硬化した樹脂は、タイルと下地をしっかりと固定しますが、
その安定性をさらに補強するのがアンカーピンの役目です。

このピンがなければ、時間が経つにつれてタイルが浮いてしまう可能性がありますが、
アンカーピンがしっかりと固定されていれば、
タイルが安定した状態を維持できます。

つまり、このアンカーピンがなければ、
樹脂注入後の安定性が不十分となり、
補修が長続きしない可能性があるのです。

そのため、アンカーピンの存在は補修工事の成功に不可欠であり、
タイルの美しさと耐久性を確保する重要な要素となっています。

下地補修工事の一環として行われた『エポキシ樹脂注入ピンニング工法』の様子の施工事例をご紹介しました。

この工法を用いることで、建物の外観や風合いを損なうことなく、
浮いたタイルの補修を行うことが可能です。
さらに、タイルの撤去作業が不要なため、
環境にも配慮した方法と言えます。
建物の耐久性を向上させつつ、美しさを保つために、
このような補修工法が積極的に活用されています。

エポキシ樹脂注入ピンニング工法は、
技術と環境に配慮した手法として、
建築業界で広く受け入れられています。

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