現状を確認していきます

ドローンを使って、２階の屋根全体を撮影しました。スレート屋根と呼ばれるガルバリウム鋼板の屋根材が、劣化によって白く変色していることがわかります。
この屋根材は、約１０年ごとの定期的なメンテナンスが必要です。メンテナンスを怠ると、破損や反りが生じ、雨漏りなどのトラブルを引き起こしてしまいます。屋根本来の機能や外観の美しさを保つためには、屋根の劣化を引き起こす原因となる汚れを洗浄し、塗装し直さなければなりません。

外壁には、「雨だれ」と呼ばれる線状の黒ずみが目立っていました。窓に溜まった汚れが雨と一緒に流れ落ち、残ってしまっている状態です。外壁の塗装が劣化し、雨や汚れを弾く機能が損なわれていることがわかります。

高圧洗浄機や外壁用クリーナーを使って、自分で汚れを落とすことも可能ですが、雨だれの根本的な解決策は、塗装の塗り替えです。
一般的な外壁塗料の耐用年数は、約１０年といわれています。このタイミングで塗り替えておくと、より美しい外観を長く保つことができます。

雨どいの状態を確認してみると、軒どいの「曲がり」が割れていました。
雨どいは、紫外線に弱い「ポリ塩化ビニル」でできているものが多く、劣化速度は日の当たり方によって異なります。平均寿命は約２０年ですが、台風や降雪の影響によって劣化速度が早まってしまうため、寿命を迎える前に破損してしまうこともめずらしくありません。

玄関の屋根も、２階の屋根と同様に塗装が劣化し、白く変色していました。視界に入りやすい玄関の屋根は、きれいな状態を保ちたい箇所です。

足場→洗浄→下塗り→上塗りの順に作業していきます

高圧洗浄を行うため、足場には飛散防止ネットを張ります。飛散防止ネットは、高圧洗浄による水や汚れの飛散を防ぐだけではなく、塗料の乾燥中にも汚れの付着を防いでくれます。

塗料を建材にしっかりと密着させるためには、建材に付着した汚れを落とさなければなりません。屋根と外壁に高圧洗浄機をかけ、完了したら乾燥するまで待ちます。

窓にビニールを被せて、テープで養生していきます。これは、塗料が付着してしまうことを防ぐためです。
塗装期間中は養生し続ける必要があるため、窓の開閉ができません。どうしても部屋を換気したい場合は、換気扇を付けたり、ドアを開けて空気の通り道を作ったりしてください。

２階の屋根と玄関の屋根に、下地材を塗装していきます。下地材は、建材と上塗り材を強く接着するものです。下地材が乾燥したら、上塗り材を重ねていきます。
塗装は、ローラーを使った工法で行いました。スプレーガンを使った吹き付け工法よりも、耐久性が高くなります。

塗料は、「アレスダイナミックroof」を使用しました。「アレスダイナミックroof」は、紫外線に強い「ラジカル制御型塗料」に分類される、比較的新しい種類の塗料です。
塗料の表面には、水に馴染みやすい「親水化」作用があるため、雨水や汚れが下へと流れ落ちやすくなります。

外壁も同様に下地材を塗り、乾燥させてから上塗り材を塗装していきます。外壁には、紫外線に強く、「チョーキング現象」（白亜化）が起こりにくい「アレスダイナミックTOP」を使用しました。
環境や人体に優しい水性塗料で、作業中のシンナー臭が少なく、家の中はもちろん、ご近所へのニオイによる負担を低減できます。

外壁は、凹凸の多い「リシン仕上げ」になっているため、凹み部分にもしっかりと塗料が入っていることを確認しながら、作業を進めていきます。

光沢のある屋根、雨だれのない外壁が完成しました

光沢とツヤのある屋根に生まれ変わりました。軒も塗り替え作業を行い、新しい雨どいを設置しています。軒裏付近は、直接雨に晒されることはありませんが、日が当たりにくく湿気がこもってしまうため、美観が損なわれやすい箇所です。

また、軒の劣化によるトラブルも少なくありません。「外からは見えにくい部分だから」と軽視しないことが重要になります。

今回使用した、関西ペイント株式会社の「アレスダイナミックシリーズ」は、ラジカル制御型塗装の中でも、長い耐用年数を誇る塗料です。
また、一般的な外壁塗料の耐用年数は約１０年ですが、「アレスダイナミックTOP」は約１５年と長く、今後の塗り替え頻度を減らすことができます。

「アレスダイナミックシリーズ」へ塗り替えをご検討の際は、ぜひ街の屋根やさんまでお問合せください。皆様からのお問合せをお待ちしております。