バルコニーFRP防水工事

バルコニーの漏水原因はこのコーキング劣化が原因です。既成のFRP床材のジョイント部のコーキングすべてがこのような状態です。コーキングを打ち直して防水塗装するだけでは数年後また同じようなことになるのでは？ということで今回は新しく下地を作りその上に防水を施工することになりました。

行ったのは通気緩衝工法でリフォームで多い施工方法です。絶縁緩衝シートで下地と防水層を分け（接着しない）ることによって、下地から発生する蒸気による防水層のふくれを抑制し、ひび割れや破断を防ぐことができます。今回はまず24㎜の合板で下地を作り、その上にリマスター絶縁緩衝マットを敷き、FRP補強材ガラス繊維マットを敷き、不飽和ポリエステル樹脂を塗り重ね防水層を作ります。写真はポリエステル塗布中です。

通気緩衝（絶縁）工法で見られるのがこの筒状の物体です。これは「脱気筒」と呼ばれ、下地から上がってきた水蒸気を排出するために設置します。設置基準は様々ありますが、水蒸気は上へと逃げていくため基本的には勾配の一番高い所に設置します。今回の場合はバルコニー中央になります。

仕上げにトップコートを塗って完成になります。

屋根塗装

屋根全体を高圧洗浄するとこういう白っぽい感じになります。もともとの黒い塗膜がほぼ落ちきった状態です。モニエル瓦の塗り替えにおいてこの洗浄作業が大きなポイントになります。モニエル瓦はセメントと川砂を混ぜ合わせて作られる「乾式コンクリート瓦」で表面が塗膜で保護されています。塗り替えの際古い塗膜をできる限り落としておかないと塗料の密着不良が起こり新しい塗膜の剥がれの原因になってしまうのです。簡単に言いますと「表面をコンクリートの状態にする」ということです。

そして下塗り材であるモニエルパワープライマーを塗布していきます。これは劣化したモニエル瓦に浸透、固着し、上塗り剤との密着性を高めるものです。コンクリートに塗るわけですからどんどんプライマーを吸い込んでいきますので必要とあらば2回塗っていき、目止めをします。

プライマー乾燥後、仕上げの塗料で中塗りをしていきます。谷板金の白い部分はさび止めを塗ってある状態です。

そして仕上げ塗り（上塗り）をかけて仕上げていきます。中塗り、上塗りなどと言われますが要するに同じ塗料を2回塗り重ねるということです。塗装工程としては、下塗り（プライマー）、中塗り（仕上げ塗料）、上塗り（仕上げ塗料）の計3回塗ったという形になります。

これで屋根塗装完了です。屋根の状態が良かったこともあり美しく仕上がりました。屋根材の劣化が進む前に塗り替える、まさにベストタイミングの塗り替え工事でした。