何年も雨漏りに悩まされてきたという伊那市のお宅です。
　本当にお困りの様子でしたので、すぐに弊社の有資格者が伺いました。

雨漏り診断・散水テスト

　雨漏り診断士協会の規定では、基本散水時間は1箇所当り木造90分、鉄骨造（S造）90分とされています。

　今回、雨漏りの浸水経路を特定するまでに1時間以上かかりました。
　「複数侵入雨漏り」という状態で、建物の中に雨が入り込む箇所は複数だけれど、中に出てくるのは1箇所という雨漏りです。

　お客様に現状を報告し、屋根の葺替え工事をご提案しました。

工事着工

屋根塗装工事

　大屋根の様子も見せてもらいました。以前一度塗装したとのことでしたが、すっかり色褪せてしまっています。
　こちらは塗装することにしました。

洗浄・下塗り

　塗装前の大事な工程、洗浄作業を行います。

　塗料が密着しやすいように、しっかり汚れを落とします。

　洗浄後は乾燥期間を設け、下塗り作業に入ります。

　今回使用した下塗り材は、アステックペイント社の「サーモテックメタルプライマー」です。
　下塗り剤ですが、この塗料自体に赤外線を反射するという遮熱機能があります。

上塗り2回

　上塗り材は「スーパーシャネツサーモF」のカーボングレーという色です。
　その名の通り遮熱効果に優れたフッ素塗料で、同じく遮熱効果のある下塗り材と併用することで、さらに遮熱機能が発揮されます。

　特に金属屋根ですので、夏場の暑い時期は室温を下げる効果が期待できますね。

　上塗りは2回行います。下塗りと合わせて合計3回の塗装となります。

　同じ色を塗っていくので、塗り残しのないようにハケとローラーを使って丁寧に仕上げていきます。

　お天気に恵まれ、足場を組み立ててから塗装完了まで10日かからずに出来上がりました。

屋根葺替え工事

旧屋根材撤去

　雨漏りをしていた下屋根の葺替え工事です。
　壁際から既存の屋根材を撤去していきます。

　外壁と屋根の取り合い部分から雨漏りの跡が見られました。

　既存の屋根材を撤去すると、黒い防水シートが出てきました。

　本来、屋根材の下に入ってしまった雨水を外へ逃がす二次防水の役割を果たす防水シートですが、経年劣化で所々破れていて、その役割を果たせない状態でした。

ルーフィング（防水シート）施工

　新たな防水シートを施工しました。

　屋根の葺替え工事の場合、最低限この工程までを１日で終わらせます。
　防水シートが施工できていれば、万が一雨が降っても屋内へ雨水が浸入することはありません。

　それほど大切な役割を持っているのがこの防水シートなんです。

新規屋根材設置

　ルーフィング施工後は、いよいよ新しい屋根材を葺いていきます。

　まず、谷板金や唐草などといった役物を施工します。

　雨漏りの原因の一つともなっていた取合い部分は、しっかり雨押え板金を施工しました。

　雨漏りを防ぐためには、雨水の侵入を防ぐために隙間をすべて塞いでしまうというのではなく、「雨水の逃げ道を作る」という事が大切なんです。

　今回使用したのは「耐摩カラーSGL」といって、ガルバリウム鋼板の3倍以上も耐食性に優れている「次世代ガルバリウム鋼板」と言われている屋根材です。
　屋根材そのものに遮熱機能が兼ね備えられています。

　最後に棟の部分を施工して葺替え工事完成です。

完成

　今回は雨漏りがきっかけでしたが、屋根全体の点検をすることが出来ました。
　結果、大屋根も下屋根もきっちりとメンテナンスして、雨漏りも止まり、安心して暮らせる環境を整えることができたのではないかと思います。
　そんな環境づくりのお手伝いができてうれしく思います。

　もちろん、雨漏りがしていなくても屋根の状態が気になる方はご一報ください！

　人間の体と同じように、お住まいも、早め早めにメンテナンスすることで長生きにつながります！
　まずはお気軽にご相談くださいね。