石巻市雄勝町にて、台風で倒された木が屋根を突き破ったお宅の屋根の復旧工事を行いました。

三州陶器和瓦のお宅です。

こちらが台風で倒れてしまった松の木です。元々、松くい虫の被害で弱っていたようです。
ご家族にケガがなかったのが不幸中の幸いです。

木が軒天を突き破っている箇所もありました。
垂木（タルキ）が２本折れていました。

隅棟の鬼瓦も、倒木で飛ばされて無くなっていました。

それでは、まず壊れた部分にある木の枝を取り除き、屋根瓦の解体をします。
破損していない既存瓦は再利用するので、壊さないように丁寧に取り外します。

破損個所周辺の屋根瓦の解体が終了しました。

瓦がなくなると改めて穴の大きさに驚きます。穴に落ちないよう細心の注意を払い、ブロワーで松の葉を飛ばして掃除します。
その後、大工さんに野地板と垂木の交換工事をしてもらいます。

大工さんに交換してもらった野地板に防水シート（改質アルファルトルーフィング）を張ります。
防水性を高めるために、上下100ｍｍ以上重ねて張っていきます。

改質アルファルトルーフィングを張った上から、防腐処理済みの瓦桟を取り付けます。
桟瓦を引っ掛けて固定（引っ掛け桟工法）していくためのものです。

瓦を荷上げしていきます。
前回の作業で解体した既存瓦で再利用できるものは使用しますが、割れて使えなくなった分は新品で補充しています。

同じ色の瓦ですが、新品と既存瓦では経年での変化や焼き具合によって、やはり違いが出てしまいます。
違和感があまり出ないよう、平部はできるだけ新品の瓦を一か所に寄せるようにして葺きます。

鬼が落ちてしまった隅棟の部分も新しい瓦で葺き直しました。復旧工事完了です！
 また台風が接近中の予報が出ているときだったので、急ピッチで作業を進め、どうにか間に合いました。
これで雨漏りの心配がなくなり安心です。