屋根の状態

こちらは点検時の屋根の状態です。
今まで一度も塗装をされたことがないということでした。
全体的に退色や汚れが付着している状態で、また屋根材の反りがかなり進行しておりました。
屋根材に反りがある場合は、塗装をしても改善することができず、吹き降りの雨の時に屋根材の裏側に雨が回っていく恐れがあります。
屋根の劣化の進行状態を報告しお客様と打ち合わせをしたところ今回は、カバー工法で行くということに決まりました。

カバー工法の5つのメリットについてお話をさせていただきます。
①葺き替えに比べ費用が安い
②工事期間も短く済む
③断熱性や遮音性がアップ
④居住しながらの工事が可能
⑤環境に優しくエコです

しかしデメリットもありますので説明をさせていただきます
①屋根の劣化状態によっては施工できない場合がある
②屋根の重量が増えてしまう
③アスベストの問題が先送りになってしまう

このようなデメリットもありますので総合的に判断をしてどちらで工事をしていくか検討されるのがいいかと思います。

カバー工法の大まかな流れを説明します。

①棟板金を撤去していきます
②軒先の水切りを取り付けます
③ルーフィング（防水シート）を取り付けます
④屋根材を設置していきます
⑤貫板の取り付け及び棟板金を取り付けていきます
⑥最後に細かなコーキング処理を行います

以上で完了となります。

写真は軒先の水切りの取付です。

今回は雨樋の劣化もあったので交換はしましたが、
基本的にカバー工法をすると屋根の高さが高くなるので雨樋に水が入らなくなってしまうという懸念点があります。
しかし軒先セットバックスターターを使用すると屋根材の葺き始めを少し後ろにさげる事が出来るので
雨樋の交換をする必要がありません。

防水シート（ルーフィング）を敷いていきます。
軒先から棟に向かって敷いていくのがポイントとなります。
その時に上下の防水紙を10cm程重ねていきます。

屋根全面に防水シートが敷設できました。

次に屋根本体を葺いていきます。
こちらも軒先から棟にかけて順に葺いていきます。
地域や状況によって雪止め金具を設置していきます。
金属屋根の場合は雪が滑りやすいので雪止め金具を設置することをおすすめしております。

屋根材の設置が終わりましたら次に貫板を設置します。
今回は樹脂製の貫板を使いました。
従来の木製と比べて腐食しにくい特徴があります

屋根のカバー工法工事が完了しました。
今回はアイジー工業さんのスーパーガルテクトを使ったカバー工法をしました。
色はグリーン色を使用しました。
またこちらのスーパーガルテクトはちぢみ塗装といった特殊な塗装がされており
少しきらめき感がある特殊な塗装があり高級感がありとても人気な屋根材となります。