街の屋根やさん宝塚店の魚住です。

本日はRC造アスファルトシングル屋根の重ね葺き工事を実施！塗装剥がれで塗装不可な場合の対策とは？の施工事例のご紹介となります。

RC造アスファルトシングル屋根の重ね葺き工事　現場紹介

こちらが、今回RC造のアスファルトシングル屋根へ重ね葺き工事する現場になります。

【建物情報】
・エリア　西宮市
・築年数　38年
・屋根材　アスファルトシングル屋根
・4階建てRC造
・現在　雨漏りあり

本記事では屋根の重ね葺きの施工事例のみご紹介していきます。

工事前のアスファルトシングルは屋根材の剥がれがかなり見られました。
アスファルトシングルのメリットとデメリットを以下にまとめました。

アスファルトシングルのメリットとデメリット
 
メリット
1. コストが低い: 他の屋根材に比べて、材料費や施工費が安価です。特に新築やリフォームでのコスト削減に適している。

2. 軽量: アスファルトシングルは非常に軽量な素材であり、家全体の構造に対する負荷が少ないため、地震に強いという利点があります。

3. デザインの自由度: 多彩なカラーや形状があり、住宅の外観に合わせやすいです。また、模様や質感で様々なスタイルに対応可能です。

4. メンテナンスが容易: 破損しても、部分的な交換が比較的容易にできるため、修理コストが抑えられます。

デメリット
1. 耐久性が低い: 金属屋根や瓦に比べると、耐久性が低く、寿命が短めです。約20〜30年程度の寿命。

2. 紫外線や風雨に弱い: 紫外線や雨、風にさらされると劣化しやすく、色あせや変形が起こることがある。

3. 断熱性能が低い: 他の屋根材に比べると、断熱性能があまり高くないため、特に寒冷地や暑い地域では追加の断熱対策が必要になることがある。

4. 環境負荷: アスファルトシングルは石油系素材を使用しているため、製造過程や廃棄時に環境に影響を与える可能性がある。

アスファルトシングルは、コストやデザインの自由度が魅力ですが、耐久性や断熱性能を考慮すると、使用する環境や目的によっては他の選択肢も検討するほうが好ましいといえます。

屋根材が剥がれた場所は下地のコンクリートが露出している部分もありました。

RC造（鉄筋コンクリート造）屋根下地のメリットとデメリットを以下にまとめてご紹介します。

メリット
1. 耐久性が非常に高い: 鉄筋コンクリートは強度があり、長期間使用に耐える。耐火性や耐風性に優れ、自然災害にも強い。

2. 耐震性: 鉄筋とコンクリートの組み合わせにより、地震に対して非常に強い構造。揺れを吸収し、建物の安全性を高める特性がある。

3. 防火性能が高い: 鉄筋コンクリートは燃えない素材で、火災時に火が広がりにくいという利点がある。

4. 遮音性が高い: コンクリートは音を伝えにくい素材で、外部からの騒音を軽減する効果がある。特に都市部での利用に適する。

5. メンテナンスの手間が少ない: 長期間にわたり、ほとんどメンテナンスが不要で、修理の頻度が低い。

デメリット
1. コストが高い: 鉄筋コンクリートは、他の構造材と比べて材料費や施工費が高いため、初期コストが大きくなる。

2. 施工期間が長い: コンクリートは乾燥に時間がかかるため、施工に長い時間を要する場合がある。工期が延びる可能性があり、プロジェクト全体のスケジュールに影響を与えることがある。

3. 重量が重い: 鉄筋コンクリートは非常に重く、基礎に強い負荷をかける。地盤が弱い場所では、地盤改良が必要になることもある。

4. 断熱性能が低い: コンクリートは熱を通しやすいため、断熱性能が低い。寒冷地や暑い地域では、追加の断熱対策が必要となる。

5. ひび割れのリスク: コンクリートは経年劣化によりひび割れが発生することがある。進行すると水の侵入などの問題につながる可能性がある。

RC造の屋根下地は、強度や耐久性、耐震性などに優れる一方で、コストや断熱性能に課題があるので、長期的視点で安全性に適しているが、初期費用や施工条件についても十分な検討が必要になります。

RC造アスファルトシングル屋根の重ね葺き工事　防水シート貼り

屋根の重ね葺き工法とは、既存の屋根を撤去せずに上から新しい屋根材を葺く工法となります。
葺き替え工事に比べ、既存の屋根材の撤去・処分費用が掛からないので費用や工期を少なくすることができます。

この工事は、コストや時間の節約ができる一方で、耐久性や隠れた問題、さらには適合性についても慎重に考慮する必要があります。

長期的な雨漏り対策として、防水シートをアスファルトシングル屋根の上に施工していきます。

屋根の下に貼る防水シートですが、耐久年数はおおよそ25年くらいと言われています。
防水シートのメンテナンスに関しては、屋根のカバー工法、もしくは屋根の葺き替えを行う必要があります。

防水シートにも何種類もありますが、今回は「改質アスファルトルーフィング」と呼ばれる防水シートを使用します。

従来の防水シートと比べてゴムの繊維が含まれているので、屋根材を固定する際にビスなどを貫通させても漏水しない素材になっています。

施工が比較的容易で、耐久年数も35年以上と長持ちするため、費用対効果も良いとされている防水シートです！

長期的な雨漏り対策の期待もできる、優秀な防水シートです。

RC造アスファルトシングル屋根の重ね葺き工事　SGL鋼板屋根材

今回の現場は4階建てで地上からは約13ｍの高さがありますので、荷上げにはレッカーを使用しました。

レッカーの使用が必要な場合は別途費用が必要になりますのでご了承ください。

防水シートが敷けたら、新しい屋根材を葺いていきます。
今回使用する屋根材はIG工業さんが製造する「スーパーガルテクト」です。

通常の木造住宅などであれば屋根材同士を引っかけ、ビスで固定するのですが、今回はRC構造のためビスの使用ができません。
専用の工具で下穴をあけてコンクリート専用のビスを使って屋根材の固定していきます。

メリットとデメリットも紹介しておきますね。

【スーパーガルテクトのメリット】
・断熱材が入っているので断熱効果が高い
・重量は瓦屋根の10分の１
・屋根材同士を引っ掛ける工法で台風・地震に強い
・割れることがない

【スーパーガルテクトのデメリット】
・瓦屋根に比べると重厚感・高級感は劣る
・20～25年で色あせ、塗装する必要がある

上記を踏まえてどのような屋根材が合っているのか、ご相談に応じますので工事の際はお気軽にご相談ください。

スーパーガルテクトには2種類のグレードと豊富なカラーバリエーションがあるのでご紹介いたします。

【カラー展開】
フッ素グレード
・ブラック
・ブラウン

標準グレード
・ブラック
・ブラウン
・チャコール
・グリーン
・ブルー
・ワインレッド

フッ素グレードは表面の色あせ保証が標準グレードよりも5年長くなっています。

今回はブラウンを使用しました。

RC造アスファルトシングル屋根の重ね葺き工事　各部の収まり

ここからは仕上げの工程に入ります。

屋根材を葺き終えたので、棟板金の下地材を取り付けます。

下地には木材が使用されることが多いですが、そのほかにも
・防腐木材
・樹脂
など合わせて3つの材質があります。

【木材】
・費用が安い
・時間とともに腐食の可能性がある

【防腐木材】
・木材に比べて耐久性が高い
・腐食や害虫の被害を防ぐために処理されている

【樹脂】
・長持ちし、メンテナンスが容易
・耐水性や耐腐食性に優れているが、木材に比べてコストが高め

等、様々なメリットデメリットがありますので現場ごとに適切な材料を選択するようにしています。

今回は防腐木材を使用しました。

先ほどの貫板の上から棟板金を被せます。

棟板金は強風などの影響を受けやすいので、ステンレスのビスで固定します。

この板金材は屋根材と同じ、ガルバリウム鋼板製なので錆にも強く安心です。

屋根と外壁が取り合う部分には屋根材と同じ素材の水切りを取り付けます。

今回は半丸型になっていたので、水切りの長さを短めに加工し、上手く円を描くような形にして取り付けます。

ジョイント部分は水漏れしやすい場所になりますのでシーリングを挟み込んで二重で雨対策をしておきます。

躯体との取り合い部分も雨漏りしやすいので、水の流れに逆らわないように収めていきます。

RC構造の建物は下穴をあける際に細かい粉が出てしまうので最後はきれいに屋根の上を清掃します。

これで、RC構造の屋根の重ね葺き工事の完了です。

RC造アスファルトシングル屋根の重ね葺き工事　費用と保証内容

今回使用した屋根材のIG工業スーパーガルテクトには、メーカー保証が付いています。

・表面の塗膜が剥がれないこと　15年
・表面に錆が発生しないこと　20年
・表面に穴が開かないこと　25年

上記に加えて弊社の工事保証として
・屋根からの雨漏り
・屋根材の飛散
に対して15年間の保証もお付けしております。

アフターメンテナンスとして2年に1回の無料点検も行っておりますので、ご利用ください。

今回は屋根の面積150㎡に対し、工事費用は1,600,000円となりました。

屋根のメンテンナンスを15年以上放置していませんか？
塗装だけでは屋根の状態をよくすることはできませんので、屋根の状態が気になる方は是非弊社までご相談ください♪

この度は、ご成約いただきありがとうございました！

屋根の状態というのは雨漏りでもしない限り、目にする機会がない方がほとんどです。

ですが、屋根の上に上がって状態を確認するのは危険が伴います。

無理をせず、プロにお任せください。

現状のお困りごとはもちろん、先のことまで視野に入れてご提案をさせて頂きます。
皆様のお困りごとを解決できるご提案ができるよう一緒に考えて参りますので、気になる箇所は何点でもご相談くださいませ！

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