■廊下が劣化したアパートの現地調査

雨水が原因で柱が腐食

2階廊下の柱の塗装が剥がれ、一部モルタルが崩れ落ちて内部の木材が黒く腐食しています。
触れると崩れるほど劣化しており、早急な対応が必要な状態でした。

柱まわり以外にも塗膜の浮きや剥がれ

渡り廊下の鉄板も深刻な腐食が発生

2階の渡り廊下には入居者の方が日常的に通行するための鉄板が敷かれています。
そのうち下側の鉄板に赤茶色の錆びが広がり、腐食してボロボロになっていました。
下側から見ると鉄板の劣化状態がよくわかり、触ると簡単に崩れてしまいました。
廊下から剥離している箇所もあり、このまま放置すると鉄板が自重や人の荷重に耐えきれず踏み抜きや落下事故を引き起こす危険性があります。

工事のご提案

2階廊下は柱・下地木材・鉄板いずれも劣化が進行しており、部分補修では再び同様の不具合が発生する可能性がありました。
状態をオーナー様に詳しくご説明して下記のご提案を行い、工事のご依頼をいただきました。

■築53年アパートの修繕工事

まず、仮設足場を設置して工事を行う用意を整えました。

柱の下地補修・モルタル塗り

剥離したモルタルの撤去・劣化した柱の部分入れ替え

まず剥離していたモルタルを剥がして撤去し、腐食した柱を新しい木材に入れ替える作業を行いました。

既存の柱は内部まで腐食が進行しており、建物の支えとしての機能を果たしていない状態でした。
剥離していたモルタルを丁寧に剥がし、腐食していた木材すべてをカットして撤去しました。
健全な新しい柱に入れ替えて防腐材を塗布し、強度と耐久性をアップさせています。

ラスカット・ラス網で下地を復旧

この後、モルタルを塗るための下地として「ラスカット」「ラス網」を取り付けます。

軽度なひび割れ補修や隙間の防水処理

モルタル塗り

下地の補修が完了したら、柱まわりのモルタル塗りを行います。

十分な乾燥時間を取って丁寧に作業を行い、滑らかでひび割れに強い表面に仕上げました。
古いアパートでは経年によるひびや浮きを補修することで防水性の向上はもちろん、建物全体の印象も大きく改善されます。
入居者様にとっても安心感のある住環境づくりにつながります。

渡り廊下の鉄板補修工事

渡り廊下の鉄板の補修を行います。
まず、既存の鉄板を撤去しました。
廊下の床には鉄板が2枚重ねて設置されていましたが、下側の鉄板は腐食がかなり進行しており触れると崩れるほど脆い状態でした。

溶接が完了したら腐食を防ぐために錆止めスプレーをアングルに塗布、表面の溶接跡には錆止め塗料を再塗装して美観と防錆性の両面を整えました。 

補修したモルタル部分の塗装仕上げ

補修が完了したモルタル部分に塗装を行います。
周辺への塗料の飛散を防ぐため、ビニールシートやマスキングテープでしっかりと養生しました。

元の外壁と色味を合わせたため補修箇所が自然に馴染み、統一感のある外観に仕上がりました。
見た目の美しさだけでなく、塗膜が外壁の防水性を高めてモルタル内部への雨水浸入を防ぐ効果もあります。
外壁塗装は建物を守る「最終防水層」として、建物の寿命を左右する非常に重要な工程です。
▶屋根塗装・外壁塗装について

破損していた照明の交換

階段付近の照明器具が破損していたため、新しい照明に交換しました。

暗くなってからの階段昇降も安全に行えるようになり、見た目も明るく防犯性と利便性の両面でも安心です。
毎日の通行で自然と目に入る部分だからこそ、こうした細やかな修繕が建物全体の印象を大きく左右します。

修繕工事が完了しました

足場の解体、すべての補修・塗装・設備交換が完了し、築53年のアパートが安全で見た目にも安心感のある状態に生まれ変わりました！

腐食していた柱や鉄板の補強・モルタルの左官補修・外壁塗装と細部にわたって丁寧に施工を行ったことで、建物全体の耐久性と安心感が大幅に向上しています。

柱の外側部分もモルタル補修の上、新しい塗膜でしっかりと保護されて今後の雨水による劣化を防ぐことができます。

雨水が廻り、柱が腐食する原因となった手すりの取り合い部分もコーキングを充填し、隙間を塞いで防水処理を行っています。
今後の雨水の浸入による劣化を防ぐことができます。

渡り廊下の鉄板もアングル溶接によってしっかりと固定され、安全で快適な通路になりました。

見た目の印象も大きく変わり、経年を感じさせないすっきりと整った印象に仕上がりました。
長年の劣化を補いながら建物の資産価値を維持するためにも、今回のような定期的なメンテナンスはとても重要です。
オーナー様からも、これで入居者様の安全を守れて安心です！とのお言葉をいただきました。

街の屋根やさん堺店が選ばれる理由