3階の天窓から雨漏りしているとご相談

天窓の調査

今回調査に伺った3階建て住宅は構造上、住宅の外側に梯子をかけて屋根に上がることが難しい状態でした。
そのため室内に梯子をかけ、目視で点検を行いました。

雨漏りが発生しているのは3階に設置されている天窓です。
状態を確認すると、木枠に雨染みが広がっている様子が見られました。

今回の雨漏り原因はコーキングの劣化と見られます

目視点検の結果、天窓自体に大きな不具合は見られませんでした。
天窓から雨漏りする原因はいくつかありますが、今回の雨漏り原因はガラス周りのコーキング劣化である可能性が高いと思われます。
高所作業車を使用して屋根に上がり、天窓のコーキング補修を行うことをご提案しました。

雨漏りしている天窓のコーキング補修

高所作業車で屋根に上がります

念のために散水調査を行います

天窓の雨漏りの原因はガラス周りのコーキングやゴムパッキン劣化の可能性が高いと思われますが、念のために「散水調査」を行います。
散水調査とはホース等で選定した箇所に水をかけ、雨が降った時と同じ状況を作って雨漏り箇所を特定する調査方法です。
天窓に向かって様々な方向から水をかけ、漏れている原因を特定していきます。
通常の雨のように棟（水上）から軒（水下）に向かって水を流したり、横殴りの雨も想定して散水しました。
少し時間をおいて室内に水が廻るか確認します。
▶確実な漏水箇所の特定のための散水検査

散水の結果、雨漏りが発生しました。
内部の木枠に水が漏れて染みができ、水滴が伝ってポタポタと落ちてきます。

やはり、ガラス周りのコーキング・ゴムパッキンが劣化した箇所から水が入り込んでいるようです。
コーキングが劣化して切れ、隙間ができている箇所もありました。
経年で古くなったコーキングやゴムパッキンはひび割れたり切れることで隙間ができ、雨漏りに繋がる可能性が高いため注意が必要な箇所です。
コーキング・ゴムパッキンは紫外線や風雨の影響を受けやすく、だいたい10年程度で劣化してしまうため定期的なメンテナンスが必要です。
▶シーリングやコーキングの使用方法と種類

コーキング補修を行います

お客様に散水調査の結果をご説明し、当初のご提案通りにコーキング補修を行います。

コーキング充填したら、ヘラで押さえてならします。
この作業は見た目を美しく仕上げるだけでなく、コーキング材を押さえることで隙間や亀裂にしっかりと入り込むようにします。
充填しただけではコーキング材の中に気泡や空洞ができ、後から劣化が早まる原因となってしまうため、ヘラでしっかりと押し出しておきます。