3階建ての住宅で、隣との間隔が少ない、都会によくあるタイプの住宅で
隣との間隔が無いため、壁を外から貼ることができないので、家の中からでも貼りやすい軽い金属サイディングで壁をはっているのですが、
この当時は下地に防水シートも貼られてなく、壁内に入った雨水はすぐに家内に漏ってしまいます。

屋根もカラーベストが葺かれており、経年劣化でもう最初が何色だったか分からないくらい塗膜も褪せてしまっています。

屋根のアンテナも倒れ、棟包板金も飛散してしまっていますね。
下地木の細い木が残ってますが、マニュアルでは18×90のヌキ板を使用しなければならないのですが、45×15程度の木での固定ですので、
台風などの強風で飛んでしまいますよね。

まずは、軒先の水切板金より出ている部分をカットします。
これは樋が半丸の雨水を受ける面積が小さい樋のため、屋根からの雨水がちゃんと樋にはいるように、新しく葺き上げる「カレッセ」の軒の出を調整するためです。

そしてカラーベストの上から、片面が粘着層になった「ルーフラミテクト」を貼り付けていきます。
カラーベストの上からですので、普通の下葺材のルーフィングではカラーベストの上からタッカー（合板に留め付ける際のホッチキスみたいもの）で留めつけることができず、笠釘などで留めつける業者もありますが、当店はより防水性の高い粘着層付のルーフラミテクトを使用しております。

下葺が終わりましたら、荷揚機で屋根材の荷揚をします。3階建てで全面道路も広くないので、梯子もかなり角度がキツイ状態での設置になりましたので、屋根での取り込みが大変でした。

そしてカレッセ本体を留め付けていきます。カレッセは本体の重なり部分にジョイントをいれますので、重なり部分の防水性が高いのが特徴です。

ケラバ部分の壁との取り合い部分です。壁の金属サイディングが膨れてますが、これがカラーベストのケラバ板金よりはみ出しており、そこから雨漏りに繋がってました。
壁に対して、カラーベストのケラバ板金の掛りが浅いんですね。

そこで、新たに板金を加工して大きな板金を金属サイディング部分に被せて雨の侵入を防ぐ工事を行いました。

カレッセのケラバ板金を取り付けて、ケラバ部分の完成です。

カレッセのケラバ板金は、一列づつに取りつけるタイプで、弧の字形状で瓦的な意匠を持たすデザインになっております。
横葺ガルバリウム鋼板は色んなメーカーから多数出ていますが、このようなケラバの納まりになるのは、「カレッセ」のみです。

最後は棟仕舞です。

棟の板金を取り付けて行きます。
カレッセは棟のデザインも丸型で、瓦の丸棟を模しているとのことで、下地木も平たい貫板でなく、角材を使用しますので、棟固定の保持力も強いのが特徴です。

棟納めたら、屋根カバー工事の完了です。

ちょうどお隣とほぼ同じ形状の屋根で、カラーベストが葺かれておりますので、対比ができますね。

カラーベストは20年程度が寿命で、大体30年でも持っている家はありますが、はやり放置しておくと雨漏りや大きな問題になったりしますので、
築30年で、屋根のメンテナンスなどがまだでしたら、是非「屋根点検」をお勧めします。

街の屋根やさん大阪門真店では、カラーベストなどのスレート屋根の点検、改修なども多く手掛けておりますので、
屋根が気になりましたら、お気軽にメール、お電話でお問合せください。