現地外観と周辺状況の確認

地上からの見た際に不具合が確認されなくとも、屋根上は見えない損傷が潜んでいるケースが良くあります。

近隣への落下物・飛散物が発生する恐れもあるため、屋根上の状態は定期的に確認することが重要です。

外観から異常が見えなくても、棟板金の浮きや飛散は突然発生します。

真上から把握できる飛散範囲

屋根の角度が急勾配のため、ドローンにて屋根全体を撮影し、隅棟先端の板金の喪失と貫板の露出を確認しました。

全体の劣化状況や損傷状況を把握し、強風被害箇所を入念に撮影し、火災保険申請時の資料作成に使用していきます。

端部の弱点

軒先側へ向けて板金がめくれ、釘抜け跡が連続していました。

棟包板金は、築年数を重ねていくと内部の下地材が弱り、飛散や欠落被害が発生しやすい屋根の箇所となります。

今回の強風被害も、内部の下地が弱くなり、被せていた棟包板金が飛んでしまった様でした。

残存板金は、風であおられると落下の二次被害も懸念され、迅速な一次処置と復旧が不可欠です。

残った隅棟、木下地を撤去

棟包板金が飛散した箇所は、下地となる貫板痩せ細っていました。

乾燥収縮と腐朽で固定力が低下しており、シーリングや釘の打ち増しだけでは止水・耐風とも不十分でした。

ここをしっかり直さないと、新しい板金を載せてもすぐ外れてしまうため、根本的な補強が必要です。

そのため、残っている棟包板金と合わせて、既存の木下地も撤去しました！

日射の強い面では塗膜が白く粉化し、表面が毛羽立っています。

微細な隙間から水が回る兆候が見られます。

棟の一部に浮きも確認され、強風時の負荷集中が起こりやすい典型例でした。

見た目の劣化も進行しており、屋根全体の耐久性が低下しているサインといえます。

新しい貫板へ交換して固定力を回復

既存の貫板を撤去し、新しい下地材に交換しました。
ビスにて屋根下地へ確実に緊結します。

これにより、復旧後の棟包板金を留めるビスがしっかり効く強い下地が整いました。

下地を新品に変えることで、今後の強風時も安心できる基盤ができました。

ガルバリウム鋼板製棟包板金を順次かぶせて固定

新しく取り付けた木下地に棟包板金を復旧していきます。

規定の重ね代を守り、固定釘で150〜200mm間隔を目安に緊結。

継ぎ目は、中仕込みのシーリングで止水し、軒側から頂部へ一体で組み上げます。

耐風性と雨仕舞の両立を意識した納まりです。

ガルバリウム鋼板製の棟包板金を使用しているため、錆びに強く軽量なので、屋根全体への負担を減らしつつ長期耐久を実現します。

起点部の役物・捨て板金で雨仕舞を強化

隅棟の起点は役物と捨て板金で水返しを形成し、唐草との取り合いに折り返しを付与します。

さらに、面戸材を併用して巻き込み雨を抑えます。

雨仕舞を工夫することで、豪雨や台風でも水が入りにくい構造となり、耐久性が向上しました。

施工後の様子　通りがまっすぐ整った新設隅棟

新しいガルバリウム棟が屋根面と一体化しています。

直線の通りが揃い、風の受け流しが改善しました。

固定・止水の最終点検を行い、緊結トルクやシールの連続性をチェックして引き渡し準備に入ります。

施工後は見た目もすっきりし、強度と美観を兼ね備えた仕上がりになりました。

端部キャップの納まり

端部は剣先加工し、納めていきます。

下から見ても影が整い、美観・耐風・防水の三要素がバランス良く仕上がりました。

台風シーズンでも安心してお過ごしいただける状態です。

細部まで仕上げることで、外観の美しさと実用性を両立させることができました。

屋根のお悩みは街の屋根やさん加古川店まで！

今回の加古川市で行った作業において、強風で飛散した棟包板金は、ガルバリウム鋼板製で安全・確実に復旧し、雨漏りと再飛散の不安を解消しました。

なお、このような被害は火災保険（風災）の対象となる事例であり、申請に必要な写真・見積・報告書の作成までしっかりサポートいたします。

屋根からの異音や庭で見つかる金属片、天井のシミは早期点検の合図ですので、少しでも迷われたら無料点検をご依頼ください。

当店には屋根診断士・自然災害鑑定士が在籍しているため、何かお困りの方は、お気軽に街の屋根やさん加古川店までご相談ください！

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