パミール屋根はカバー工法が最適ですか?というご相談がありました
更新日:2021年01月20日
お問合せをいただいた際「屋根材がパミール」というキーワードが出てくることがあります。お客様ご自身でネット等でお調べになっている場合や、近くで工事をしていた業者から指摘があったというケースもあります。使用されている屋根材をお調べになりたい場合は、ご購入時(建築時)の資料をご確認いただくことが一番確実です。もちろん、私たち、街の屋根やさんの経験豊富なスタッフが点検させていただくことで判断も可能です。今回は「パミール」屋根材について簡単に解説します。屋根材「パミール」とは?
「パミール」はニチハ株式会社が製造・販売していた屋根材です。「スレート(化粧スレート瓦/カラーベスト/コロニアル)」と呼ばれる屋根材です。「ノンアスベスト屋根材」として1996 ~ 2008 年まで販売されていました。ニチハ以外、大手メーカーでもノンアスベスト屋根材を販売していましたが、パミール屋根材は剥離などの不具合が顕著に出てしまいました。
層間剥離(ミルフィーユ状)
通常のスレート瓦の場合、防水性維持などのため10年~15年ごとに塗装によるメンテナンスを行うことで耐用年数は25年〜30年といわれています。しかし、パミール屋根材の場合は10年前後で剥離などが発生してしまいます。具体的には、雨などの水分がパミール基材へ吸水されて膨張し、乾燥後に収縮することから、スレートの層が何層にも剥がれてめくれ上がり層間剥離が発生します。この状態で塗装をした場合、数年でまた層間剥離が発生してしまいますので屋根塗装はおすすめしません。屋根の状態にもよりますが、パミール屋根材の場合は「屋根カバー工法」でのメンテナンスが最適といえます。
パミールではないスレート屋根材
こちらのケースは、「パミール屋根のカバー工法を検討中」ということで、ご連絡をいただき現地調査した際の写真です。実際に拝見したところ、確かに欠けやヒビが見受けられましたが、屋根材は「パミール」ではありませんでした。経年により表面の塗膜が剥がれ、屋根材と屋根材が重なっている部分に水分が溜まり排出されず「毛細管現象」が発生している状態でした。このままの状態が続いた場合、雨漏りの原因に繋がる可能性があります。また、水分を含んだことでヒビなどが入りやすくなってしまったと考えられます。タスペーサーを使用して屋根塗装によるメンテナンスが可能でした。
※実際に「パミール屋根材ということに気づかず誤って塗装をしてしまった」というお話を伺うこともありますので、経験豊富な屋根の専門家へご相談されることが大切です。
私たち、街の屋根やさんでは、新型コロナウィルスの予防対策として、現地調査の際はマスクの着用・ソーシャルディスタンスを取り、安全に配慮しております。ご理解の程、宜しくお願いいたします。
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