更新日:2023年06月13日
近年、西洋住宅の増加に伴ってスレート屋根や金属屋根が主流になりました。これらの屋根に必ずと言っていいほど設置されている棟板金は、屋根の中でも劣化しやすい部位です。劣化した棟板金を放置してしまうと、棟板金が風に煽られて飛散してしまったり、雨漏りの原因になったりします。
棟板金を正しくメンテナンスし、健全な屋根を維持するためのチェックポイントやメンテナンス方法をご紹介します。
そもそも棟板金って何?
棟板金(棟板金)は、建物の屋根の棟(屋根面が凸にぶつかる部分)に設置される役物であり、屋根の保護や耐久性の向上を目的として設置されます。屋根の最上部に位置するため、風雨や気候の変化によって特に損傷しやすい部位です。
棟板金は耐久性の高いガルバリウム鋼板製のものが主流ですが、築年数が経っているお住まい等ではトタン(亜鉛めっき鋼板)製が使用されている場合もあります。
棟板金の重要性
棟板金は、屋根の接合部分からの雨漏りを防ぐ役割があります。頂部にある棟は取り合いが複雑になりやすく、ちょっとした隙間から雨水が侵入してしまいます。棟板金を被せることによって隙間からの雨水の侵入を防いでいるのです。また、屋根材を固定する役割も担っています。
棟板金のチェックポイント
冒頭でも説明しましたが、棟板金は雨風の影響を最も受けやすい屋根頂部に設置されているため、屋根の中でも劣化しやすい部位です。そのため、定期的な点検を行い、雨漏り等の被害が出る前に補修を行う必要があります。ここでは、補修を検討するべきサインとして、棟板金の主な劣化症状を紹介します。
釘の緩み、抜け
棟板金は、貫板と呼ばれる下地に釘で打ち付けることで固定されています。この釘が風や下地である貫板の劣化の影響で、経年とともに緩んできます。釘の緩みや抜けは棟板金の固定力が弱まっている証拠ですから、強風が吹くと捲れや飛散につながります。
棟板金の浮き
上述した釘の緩みや抜けの影響により、棟板金が浮いてきてしまうことがあります。浮いて隙間ができてしまうと、隙間に風が吹き込むようになるため、余計に捲れや飛散といった被害が起こりやすくなります。写真の様に、指がすんなり入ってしまうようであればメンテナンスが必要です。
棟板金の捲れ、飛散
こちらに関しては、劣化症状というよりは被害といった方が的確かもしれません。固定力が弱まった棟板金が強風にあおられて捲れてしまったり飛散してしまう症状です。棟板金が無くなってしまった部位は下地が露出してしまうため、放置すればいずれ雨漏りが起こってしまうでしょう。また、棟板金が飛散してしまった場合には、飛散した板金が通行人にぶつかって負傷させてしまったり、近隣のお住まいを傷つけてしまう可能性もあります。
棟板金の点検は、専門業者へ依頼しましょう
棟板金は屋根の頂部に設置されていますので、ご自身で点検いただくのは難しい場合が多いでしょう。捲れや飛散といった目立った被害があれば地上からでも視認できるかもしれませんが、釘や板金の浮きについては判断できないでしょう。屋根に上がっての確認も、危険が伴いますので、絶対におやめください。棟板金等、屋根の点検は専門業者にお任せください。
街の屋根やさんでは、屋根の点検から修理のお見積もり作成まで無料で承っていますので、どうぞお気軽にお問合せください。
棟板金のメンテナンス
棟板金のメンテナンスは大きく分けて2つあります。一つは釘の増し打ち、打ち直しです。これは、板金自体に傷みが無く釘だけ浮いてしまっている場合のメンテナンスで、棟板金を固定する釘を打ち直して固定力を高めるメンテナンスです。経年劣化によって釘が緩んでいる場合、多くの場合に釘を打ち付けている貫板や棟板金にも経年劣化症状が起こっているため、後述するもう一つのメンテナンス方法をご提案することが多くなります。
もう一つのメンテナンスは、棟板金交換です。部分的に交換する場合と全面的に交換する場合、板金だけ交換する場合と貫板も併せて交換する場合と、屋根の状態に合わせて交換を行う範囲が変わってきます。
また、街の屋根やさんでは、貫板の交換を伴う工事の場合、木材ではなく樹脂製の貫板をおすすめしております。木材とは違って腐食することがないため、釘の緩みを抑えることができます。
まとめ
健全な屋根を維持するために欠かせない棟板金補修について詳しく解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?棟板金は劣化しやすい部位かつ、地上からでは確認が難しいため、訪問業者の営業トークにも上がりやすい部位です。お客様の不安を煽って契約にこぎつけるのが彼らの手法ですが、定期的な点検とメンテナンスを行っていれば不安にならず、自信をもってセールスを断ることができるでしょう。
棟板金が劣化しやすい部位であることを忘れずにメンテナンスを行い、長く安心して暮らせるお住まいにしましょう。
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