築30年以上の瓦屋根を現地調査

八王子市台町にお住まいのお客様から「天井にシミが出てきたので、屋根を見てほしい」とご相談をいただきました。
現地に伺うと、築30年以上が経過した瓦屋根で、全体的に経年劣化が進行していました。

瓦は日本の伝統的な屋根材であり、耐久性が高いことで知られています。
しかし、長年の風雨や寒暖差の影響で、徐々に瓦の表面や下地材、防水紙などが劣化していきます。
特に今回のように30年以上経過した屋根では、見た目がしっかりしていても内部では防水性能が低下しているケースが多く見られます。

劣化が進んだ瓦の状態

調査の結果、瓦の一部に割れやズレが発生しており、下地への浸水の可能性が確認されました。
瓦そのものは耐久性に優れていますが、年月とともに小さなひび割れや表面の摩耗が進行します。
特に屋根の南面など日射を多く受ける箇所では、熱による膨張収縮の繰り返しで劣化が早まります。

割れた瓦を放置すると、その下にある防水紙や野地板まで水が浸透し、やがて雨漏りを引き起こす危険があります。

既存屋根の確認と瓦の種類

既存の屋根は和瓦（釉薬瓦）でした。
このタイプの瓦は耐候性に優れ、メンテナンス頻度も少ないことから、昭和期の住宅で多く使用されています。
しかし、防水紙（ルーフィング）や下地木材は瓦よりも寿命が短いため、瓦自体が健全でも内部に問題が発生していることがあります。

瓦屋根の場合、雨水は瓦の重なりを伝って流れます。
そのため、防水紙が劣化すると瓦の隙間から侵入した雨水を受け止められず、雨漏りが発生します。

雨押え部分からの雨漏り

今回の現場では、外壁との取り合い部（雨押え部分）からの雨漏りが確認されました。
この部分は、壁と屋根の接合部にあたるため、雨水が集中しやすい箇所です。

雨押え板金やシーリングの劣化により隙間が生じると、そこから水が入り込み、内部の防水紙や野地板を傷めてしまうのです。
また、土ほこりがたまりやすく、湿気がこもるため、カビや腐食の原因にもなります。

防水紙の劣化が雨漏りの主原因

瓦を一部めくって確認したところ、防水紙に破れや擦れが多数発生していました。
この状態では、瓦の下に侵入した雨水を防ぐことができず、下地材まで浸透してしまいます。

防水紙（ルーフィング）は屋根の最終防衛ラインであり、一般的に寿命は20～25年ほどです。
瓦よりも先に寿命を迎えるため、築30年以上経過している瓦屋根では防水紙の交換が必要なタイミングといえます。

放置するとどうなる？二次被害のリスク

防水紙の破れや瓦のズレを放置すると、次のような被害に発展するおそれがあります。

・野地板の腐食・カビの発生

・屋根裏への雨漏りによる天井シミやクロスの剥がれ

・構造材（梁・柱）の腐朽

・シロアリの発生

これらの被害は見えない部分で進行するため、気づいた時には修繕費が高額になるケースもあります。
定期的な点検と早めのメンテナンスが、住宅を長持ちさせるポイントです。

修繕方法のご提案

今回のように防水紙の劣化が原因の場合、次の2つの修繕方法が検討できます。

1.葺き直し工事（ふきなおし）
　既存の瓦を再利用し、防水紙と桟木を新しいものに交換する工法です。
　瓦に再使用可能なものが多い場合に有効です。

2.葺き替え工事
　瓦をすべて撤去し、軽量な金属屋根（ガルバリウム鋼板など）に変更する方法です。
　耐震性を高めたい、メンテナンスを軽減したい場合におすすめです。

街の屋根やさんでは、現地調査・お見積りを無料で実施しております。
八王子市台町周辺で屋根の雨漏りや劣化が気になる方は、ぜひお気軽にご相談ください。

まとめ｜防水紙の寿命に注意！瓦屋根の定期点検を忘れずに

瓦屋根は非常に長持ちする屋根材ですが、防水紙や下地材の劣化が進むと雨漏りリスクが高まります。
築20年以上経過している場合は、目立った不具合がなくても屋根点検を行うことをおすすめします。

街の屋根やさんでは、八王子市台町を中心に地域密着で屋根点検・修繕工事を行っています。
屋根の状態に応じて最適なプランをご提案いたしますので、安心してお任せください。