【瓦屋根点検】ラバーロック工法とは?施工方法・メリット・デメリットを徹底解説!
更新日:2025年10月28日
瓦屋根は美しい外観と高い耐久性を持つ一方で、経年劣化や
地震・台風による
ズレや浮きが起こりやすい屋根材です。
そんな瓦屋根を補強するために使われるのが「
ラバーロック工法」。
今回は、市原市桜台で実施した屋根点検をもとに、ラバーロックとはどんな工法なのか・施工方法・メリットと注意点を、実際の写真を交えて解説します。
瓦屋根の点検やメンテナンスを検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。

市原市桜台の住宅で瓦屋根の点検を行ったところ、瓦と瓦の隙間にシーリング材を打ち込んだラバーロック施工が確認されました。
この工法は、
瓦のズレや落下を防止し、耐風性を高める補強方法として使われています。
ただし、
施工方法を誤ると排水経路を塞ぎ、逆に雨漏りの原因になる場合があります。
そのため、どの位置に・どのようにコーキングを行うかが非常に重要です。
ラバーロック工法とは、瓦のズレ防止や落下防止を目的に、シーリング材で瓦を部分的に固定する補修工法です。
施工位置には大きく分けて「L字施工」と「山部分施工」の2種類があります。
L字瓦の左右接合部(谷部)に沿ってL字状にシーリング材を充填する方法です。
瓦が横方向にズレるのを防ぐ効果があり、平部や袖瓦部分の固定に適しています。
ただし、下端の排水経路を塞がないことが最重要です。水が抜けない構造になると、瓦下に湿気がこもり雨漏りを誘発します。
山部もう一つの施工方法が、
瓦の重なりの頂点(山部)にシーリングを打つ方法です。
棟やケラバなど風圧を受けやすい箇所に有効で、
強風による瓦の浮き上がり防止効果が高いのが特徴です。
山部分で固定するため、
通水性を損なわず防風補強ができる点がメリットです。
共通の注意点ラバーロックは「雨水を止める工法」ではなく、「
瓦を固定する補強工法」です。
隙間を完全に塞がないことが鉄則であり、通気と排水を確保したうえで施工する必要があります。
街の屋根やさんでは、現場ごとに瓦形状や勾配を確認し、最適な施工位置と方法を選定しています。
棟瓦(むねがわら)や
熨斗瓦(のしがわら)同士の接合するT字部分へのコーキング補修は、正しいラバーロックの一つです。
この部分は風雨が吹き込みやすく、雨水が棟内部に侵入しやすい弱点です。
T字部分だけを適切にコーキングすることで、
・雨水の侵入口をピンポイントで防止
・瓦の浮き防止(耐風性向上)
・排水経路を確保しながら防水
といった効果が得られます。
一方、
棟全体の継ぎ目をコーキングで塞ぐのは危険です。
内部に湿気がこもり、棟土の崩壊・漆喰の剥がれ・雨漏りを引き起こします。
正しい施工では、
T字部分にのみ部分的なシーリングを施すのが基本です。

ラバーロック工法には、短期間・低コストで瓦を固定できるというメリットがあります。
瓦を撤去せずに補修できるため、台風前の
応急処置や延命工事にも適しています。
【メリット】
・瓦のズレ防止・落下防止に効果的
・短期間・低コストで施工可能
・外観を大きく損ねない
・瓦を再利用でき、廃材が少ない
しかし、
定期的な点検が欠かせない延命工法でもあります。
【デメリット】
・経年でシーリングが硬化・剥離する
・
排水経路を塞ぐと雨漏りの原因になる
・構造的な損傷は解決できない
・3〜5年ごとに再施工が必要
街の屋根やさんでは、施工後も定期点検を行い、劣化状況を無料で確認いたします。

点検では、棟の漆喰が剥がれ、内部の棟土(むねつち)が露出している箇所も確認されました。
この状態を放置すると、
雨水が棟内部に浸透し、構造木材の腐食や雨漏りにつながります。
ラバーロックは応急処置として有効ですが、根本的な改善には
棟の取り直し工事や漆喰の詰め直しが必要です。
わたしたち街の屋根やさんでは、棟や漆喰の状態も含めた総合点検を無料で実施しております。
まとめ:ラバーロックは「補強工法」―正しい位置と定期点検が鍵
ラバーロック工法は、瓦屋根のズレ・浮きを防ぎ、耐風性を高める補修方法です。
ただし、排水・通気経路を確保しない施工は逆効果になります。
L字・山部分・T字部分など、位置ごとの役割を理解したうえで、正しい施工を行うことが何より大切です。
台風の多い地域では、3〜5年ごとの点検・再施工が理想的です。
わたしたち街の屋根やさんでは、屋根の無料点検・お見積りを随時受付中。
「ラバーロックが劣化していないか」「コーキングが切れていないか」など、気になる方はお気軽にご相談ください(^_-)-☆
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