はじめに

杉並区荻窪のお客様より、「屋根の上から何かが落ちてきた」とのご相談をいただきました。
現地を確認したところ、棟板金（むねばんきん）が強風で飛散してしまっている状況でした。

棟板金は屋根の最上部に取り付けられており、風の影響を最も受けやすい箇所です。
また、内部にある貫板（ぬきいた）が劣化していると、釘が効かなくなり、強風で飛ばされてしまう危険があります。

今回は、実際に行った調査の様子と、自然災害による被害時に利用できる火災保険のポイントをわかりやすく解説いたします。

棟板金とは？屋根の重要な防水部材

棟板金は、屋根の頂点部分に設置され、左右の屋根材を覆うように取り付けられています。
主な役割は以下の3つです。

・屋根内部への雨水の浸入を防ぐ

・風による屋根材の浮きを抑える

・屋根の仕上がりを美しく整える

軽量な金属製であるため、強風時に飛散しやすい箇所でもあります。
特に、台風や春一番などの強風時期には注意が必要です。

現地調査の様子｜杉並区荻窪

今回の調査では、屋根の頂上部分から棟板金が外れ、地面に落下している状態でした。

① 落下した棟板金を確認

まず、建物の脇に落下した棟板金を発見しました。
幸い、通行人や周囲の建物への被害はありませんでしたが、非常に危険な状態です。

棟板金の固定が外れていた原因を調べるため、屋根へ上って詳細に確認を行いました。

② 一部棟板金が飛散している屋根

屋根の棟部分を確認すると、一部の棟板金が完全に飛散していました。
残っている板金も釘が浮いており、強風による損傷が広範囲に及んでいます。

この状態を放置すると、雨水が屋根内部に入り込み、雨漏りの原因となるため早急な補修が必要です。

③ 屋根形状の特徴（片面が急勾配）

④ 貫板の劣化を確認

棟板金を固定している下地の貫板（ぬきいた）が、風化し腐食していました。
このように木材が劣化すると、釘の保持力が失われ、板金が浮いたり外れたりします。

貫板が湿気や紫外線で傷むのは、築20年以上経過した住宅でよく見られる症状です。

⑤ 貫板の傷みが棟板金の浮きの原因

原因は自然災害（強風）によるもの

今回の棟板金飛散は、経年劣化に加えて強風の影響が大きな原因でした。
近隣でも同様の被害が報告されており、自然災害（風災）と判断できるケースです。

自然災害が原因で屋根の一部が破損した場合、火災保険の「風災補償」を使って修理費用を賄うことが可能です。

火災保険の活用について

火災保険は「火事」だけでなく、以下のような自然災害による被害にも適用されます。

・台風・突風・強風による棟板金や屋根の破損

・雹（ひょう）による屋根や雨樋の損傷

・大雪による雨樋の変形や破損

今回のように「強風で棟板金が飛散した」場合も、風災被害として申請可能です。

火災保険申請の流れ

・現地調査・被害確認
　専門業者が被害状況を写真付きで報告します。

・保険会社への申請書類提出
　被害写真・修理見積書・報告書を提出します。

・審査・認定
　保険会社の査定を経て、認定金額が決定します。

・修繕工事の実施
　保険金支払い後、修理工事を行います。

街の屋根やさんでは、保険申請に必要な書類の作成サポートも行っています。
お客様のご負担をできる限り軽減できるよう、丁寧に対応いたします。

棟板金の修理・交換方法

棟板金を修理する場合、劣化の程度に応じて以下の方法を選択します。

・釘やビスの打ち直し・補強工事（軽微な浮きの場合）

・棟板金交換工事（飛散や変形がある場合）

・貫板交換＋棟板金新設工事（下地が腐食している場合）

近年では、腐りにくく耐久性の高い樹脂製貫板を使用するケースも増えています。
これにより、将来的なメンテナンスコストを抑えることが可能です。

まとめ：早めの点検で被害を最小限に

棟板金の飛散や浮きは、放置すると雨漏りに直結する重大なトラブルです。
今回の杉並区荻窪のように、強風が原因の場合は火災保険の活用が有効です。

街の屋根やさんでは、
・棟板金の無料点検
・火災保険の申請サポート
・修理・交換工事の実施
を一貫して対応しております。

「屋根の上で音がした」「板金が外れている気がする」など、
少しでも異変を感じたら、早めの点検をおすすめいたします。