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新居浜市で先日無料調査した和型セメントの葺き直しを実施。瓦の裏には雨水が伝った跡がたくさん。
更新日：2024年12月25日
まず、葺き直し（葺き戻し）とは
1度瓦を取り除けて、必要ならば屋根板を交換、防水シートを貼り直して
同じ瓦で葺き戻すことです。
瓦が新しくならないのが葺き替えとの大きな違いです。
メリットとしては
・葺き替えより安価
・修繕範囲がある程度細かく決められる（状況による）
・下地の状態、防水シートの新調ができる。
デメリット
・瓦の耐久性は低いまま。防水シート便りになる。
・現在生産していない瓦だと実施が難しい場合がある。
・慎重に瓦取り除けをするためコーキングや塗装でくっついていると金額が割高になる。
・雨漏り再発の可能性は葺き替えより高い。
などと思います。
ネットとブルーシートを除けていきます。アンテナ部分もきちんと巻いています。
シートに隠れている瓦も塗膜が張り付いています。丁度4枚が重なる部分に隙間があります。隙間に落ちても雨水は下の瓦が受けてくれます。ここまでは雨漏り要因ではありません。ここから入った雨水は瓦や屋根の傾斜によって、赤⇒方向に進みます。しかし、本来なら黄色⇒方向に進むはずが塗膜によって隙間が塞がっているので雨水が排出されません。僅かな隙間ですが大量の雨が降れば溜まり出したらあっという間です。
修繕範囲まで瓦を取り除けます。まずは棟からです。セメント瓦の棟に付いているのし瓦は写真のように土が無く、半分に割れていない事が多いです。モルタルなどで引っ付けて固めていることが多く、無理に除けようとすると瓦ごと割れる可能性もあります。
棟が退いたら地瓦を上から除けていきます。除けた瓦はまた使うので修繕範囲外の屋根スペースに保管します。
釘がしっかり効いているところなどは無理せず丁寧に除けていきます。古い瓦とはいえ、生産が終わっている瓦は貴重かつ高リスク！！
瓦の重なり部分には経年によるゴミ詰まりや塗膜による土手が出来ています。確かに外からの防壁にはなりますが、中に入ってしまうと逃げ道が無いですね。
雨漏りしている跡を何か所か見ていきます。この2枚は棟から入っています。棟も銅線で固定するので小さくも穴があります。また、塗装でのし瓦同士の隙間も埋まっているのでこの穴からしか逃げ道がなかったんですね。棟の下の瓦の重なり部分も水が溜まっている跡があります。
袖部分の瓦（左右両端にある瓦）です。棟瓦の端っこ（巴瓦）部分にのみ土が入っています。巴の表面のモルタルに塗装して袖瓦とべったりくっ付いています。
これは雨水塞き止めてしまいますね。
瓦の裏面は釘穴から雨漏り跡がはっきり！左の写真は先程の袖瓦の裏面です。溜まった水が釘穴から漏れている証拠です。
防水シートも1か所特にひどい部分。このあたりで集中的に雨水が防水シートに落ちている（瓦の裏側）ようです。
防水シート上のホコリやチリなどを掃除しました。防水シートは破れてないのでそのまま残しておきます。
新しい防水シート（ルーフィング）を貼ります。葺き直しは冒頭通り、瓦は古いので雨漏り防止はこのルーフィングが重要になります。当社ではルーフィングを各段、前段の半分を重ねる2重張りを実施しています。それだけこの防水シートの存在、役割が大きいです。ちゃんと棟越まで貼ったので、瓦の掃除と復旧を行います。では、また次回！！
次回ブログ
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