水戸市 初期型ハゼ式折板屋根で雨漏り！散水試験で重ね目から逆流を確認
更新日：2025年12月11日
水戸市のお客様宅は、金属板を凹凸状に折り曲げて作られた折板（せっぱん）屋根です。
折板屋根でよくある雨漏り原因は…
✓水上側（屋根の高いところ）の「雨返し」部分
✓ボルトや留め具周辺
✓貫通部（配管・設備）からの浸入
しかし屋根を確認しても、それらの箇所に目立った破損や不具合は見られませんσ(･´-･`*)
「これは通常の点検だけでは特定できないタイプだ…」と判断し、お客様の了承を得た上で、後日散水試験をご提案しました。（※有料調査：33,000円／税込）
原因が分からないまま工事をすると、せっかく費用をかけても雨漏りが再発してしまいます。だからこそ最初の調査がとても大切なんです(๑•̀ - •́)و✧
散水試験とは、雨漏りの原因箇所を特定するために、事前に選定したところに水を撒き、漏水箇所を突き止める方法です。
【散水試験で分かること】
・浸水位置（どの重ね目？どの金具からか？）
・横風時だけ漏れる等の再現性
・範囲（一箇所だけ？複数？）
・散水量と侵入の関係
【散水試験で分かること】
・浸水位置（どの重ね目？どの金具からか？）
・横風時だけ漏れる等の再現性
・範囲（一箇所だけ？複数？）
・散水量と侵入の関係
屋外と屋内にスタッフが分かれ、実際の雨を再現するようにシャワーホースで水をかけ、漏水の瞬間を細かく観察していきます。
疑わしい部分に集中的に水を当ててみると…。
折板屋根の継ぎ目部分から浸水！
通常の雨では問題なくても、横殴りの雨が当たると、継ぎ目から雨水が逆流することが判明しました。「大雨＋横風＝雨漏り発生」という再現に成功です。
今回の屋根は、ハゼ式折板屋根と呼ばれるタイプ。
本来なら、二重に折り返された深い「ハゼ構造」で、雨水が中へ入らないよう守る仕組みなのですが…こちらは40〜50年前の初期型。
✓二重の折り返しがない
✓重ね幅が浅い
✓横風を伴う雨に弱い
という問題のある構造でした( ;ㅿ; )
時代とともに改良されてきた屋根材なので、昔の仕様のままだとどうしても雨漏りが起きやすいんです。
他にも釘抜けが見つかり、打ち直しておきましたが、下地が「柔らかい」感触。
築年数が経っているので下地が傷み、劣化が進んでいる可能性も考えられます。
お客様のご要望もあり、重ね幅が狭い継ぎ目部分のシーリング工事をご提案させていただきました。
長く安心して使うには、いずれ屋根全体の葺き替えが理想です。
工場や倉庫などにも多く使われる折板屋根は耐久性が高いのですが、初期型の構造上の弱点は、補修だけでは完全には解消できません。
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