セメント瓦の雨漏りでお困りだった今治市Ｏ様邸の屋根工事もいよいよ完成です。
前回のブログで災害に強い屋根を作るべく『いぶし瓦』を全数留め付けで施工している様子をご紹介しました。
今回のブログでは地震の被害を受けやすい棟（屋根の頂上部）を強化金具を用いた耐震仕様で施工している様子をご紹介します。

→前回のブログはこちら『今治市O様邸　高耐久のいぶし瓦で屋根リフォーム』

棟(屋根の頂上部)の施工は強化金具の耐震仕様でガッチリ！

皆さん棟ってどの部分か分かりますでしょうか？
棟とは屋根の面と面が合わさる頂上の部分、山でいう尾根の部分です。
→「屋根のここって何ていうの？」詳しくはこちら

棟部分は他の部位よりも高く位置し、また重量も重くなりがちな為に地震の際は被害が出やすい箇所です。
今治市O様邸ではそんな地震にも負けないよう棟部に強化金具を入れた耐震仕様で棟の施工をしていきます。
左(上)の写真が強化金具を設置した様子です。ステンレス製の金具を垂木という屋根の構造部位にビスで打ち付けます。
瓦が葺けたら、右(下)の写真の様に金具同士を芯材で繋ぎます。芯材を入れることで「金具のみ(点)」から「金具＋芯材(線)」になってより一層強くなるんですね。

棟の施工に入ります

強化金具の設置が終わったら棟の施工に入っていきましょう。
まずは面戸瓦の施工です。この面戸瓦はこの後の工程で出てくる棟の台土(漆喰)が雨水で濡れないようにする瓦です。必ずしも必要な瓦という訳ではありませんが、面戸瓦があれば「棟の面戸漆喰の塗り直し」というメンテナンスが不要になるのでオススメです。
屋根用の漆喰「シルガード」を使い、緊結は銅線で行っています。

面戸瓦が終わったら台熨斗瓦の施工です。
棟の土台になる1段目の瓦が台熨斗瓦で、棟の基準になる瓦です。
この瓦が歪んでいると、上に載る熨斗瓦も歪んでしまうので基準の糸に沿うように真っすぐ施工しましょう。

左(上)の写真の様に盛った台土(屋根用漆喰)に熨斗瓦を載せていきます。台土が多すぎても少なすぎてもいけない職人の腕の見せ所です。この台熨斗瓦も銅線で強化金具の芯材に絡めて緊結します。

右(下)写真、基準の糸に合わせて綺麗に台熨斗瓦が積めましたね(^^)/

台熨斗瓦で基準が出来たらその上に2段目、3段目の熨斗瓦を積んでいきます。
上の段の熨斗瓦の目地の水が下の段の熨斗瓦で排水出来るように、1段ごとに半枚ズラして積んでいきます。
2段目以降は下段の熨斗瓦の上に漆喰を載せて、銅線で緊結しながら積んでいきます。←写真左(上)

屋根の大きさバランスを見て、今治市O様邸の場合は台熨斗瓦＋熨斗瓦2段にしました。
熨斗瓦が積めたら右(下)写真の様に丸瓦を伏せて強化金具＋芯材から出した銅線で緊結。
これで大きな地震にも負けない耐震仕様の棟工事及び屋根工事の完成です。

今治市O様邸　屋根工事完成で雨漏りの不安解決です！

左(上)の写真のように谷板金の上の棟止りはコロニアルという屋根材を棟の形で張り合わせて防水しています。
以前はモルタルや漆喰などを塗っている所も多かったのですが、劣化してくると吸水し剥がれてしまいます。
その点、雨に濡れても平気なコロニアルなら安心ですね。

全体的に劣化が激しく雨漏りに悩まされていた今治市O様邸のＳ型スレートの屋根でしたが、『いぶし瓦』の銀色が見違えるようですね。
『引っ掛桟工法』による瓦の全枚数留め付けで耐震、耐風施工になっています。長くＯ様のお家を守ってくれるでしょう。

街の屋根やさん西条・新居浜店では瓦1枚の修理から屋根の全面改修まで、お客様のご予算ご要望に合わせた工事を行います。屋根でお困りの際はお気軽にお電話ください。