西条市で納屋の雨漏りでお困りの瓦屋根を点検調査しました。
更新日：2021年6月14日
セメント瓦と和型のいぶし瓦の切妻屋根になります。
元々の建物は小さかったそうですが何度か増築を繰り返して現在の姿になったようです。
全面的に雨漏りはあるようですが特にいぶし瓦屋根の方の雨漏りがひどく、お客様自身で修理するのは無理と判断されたそうです。
目視でかるく50枚以上は割れています。瓦の割れる要因はいくつか考えらますがその一つに「凍害」があります。
昔の瓦は現在のものに比べ品質にバラつきがあり焼きムラがありました。
焼成があまいと吸水率の高い瓦となり凍害の被害が多く雨漏りの原因となります。
＞＞寒冷地でなくても起こる凍害
屋根全体で瓦が軒に向かってズレて雨樋から軒瓦が大きくせり出しています。
この状態では瓦の上を流れる雨水が雨樋に入らず直接地上に落ちます。
瓦から直接地上に雨が落ちると地面で跳ねた水が外壁を濡らし建物の寿命を縮めます。
瓦がズレるのは昔ながらの「土葺き工法（湿式工法）」が原因です。
湿式工法は瓦を土で密着させる工法で、経年劣化で土の密着力が弱まると下の土と一緒に軒先に向かってズレて瓦同士の重なりが小さくなった屋根は雨漏りをおこします。
また固定されていない瓦は地震の揺れや台風の強風で落ちたり飛散する原因にもなります。
大事な住まいを守るため瓦の固定は重要です。
長年の雨漏りにより野地板もかなり傷んでいます。
基本来の油気がなくなり白く変色しているところがあり、木材の強度が落ちています。
野地板は瓦の屋根下地として重要な役割がある為、耐久性と強度が必要です。
＞＞野地板のメンテナンスは重要です。
こちらのように敷地いっぱいに建物が建っている場合でも足場の一部を空中で形状を変えて組み立てることができるので、作業の安全と品質確保に繋がる仮設足場は重要です。
最近ではクサビ式の「ビケ足場」を使用することで、しっかりと丈夫な足場を短時間で組み立てられます。
特に屋根葺きかえ工事は土ホコリが発生するので事前にお客様への説明と中の養生の段取りは重要です。
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