カバー工事の経緯

こんにちは！
本日は、福岡市東区で実施したスレート屋根のカバー工事をお伝えします！

中古住宅を購入後、雨漏りしてしまったとご相談いただき、現地調査へうかがいました。
外観からもはっきりわかるほど日焼け、変色したスレート屋根は、表面の塗膜がかなり劣化していました。
北側は苔やカビもところどころに見つかったため、これ以上雨漏りを悪化させないよう、カバー工事と塗装を行うことになりました。

【前回までのブログ】
・福岡市東区の中古物件で購入直後に屋根から雨漏り。低予算で修理希望の現地調査

【理解が深まる工事用語解説！】
⚫︎スレート屋根
スレート屋根には、粘板岩を薄い板状に加工した「天然スレート」と、セメントに繊維素材を混ぜて薄い板状に加工した「化粧スレート」がある。
天然スレートは価格が高いため日本ではあまり普及していないが、比較的安価な化粧スレートは、「カラーベスト」や「コロニアル」と呼ばれ、国内の多くの住宅に採用されている。
化粧スレートの耐用年数は20〜30年だが、美観と防水機能を維持するには7〜10年ごとに塗装する必要がある。

⚫︎塗膜の劣化
化粧スレートには塗装が施されているため、表面を覆う塗膜が劣化すると屋根材が傷んでいく。
屋根の変色、色褪せ、苔、カビ、藻などは、塗膜が劣化しているサイン。
塗膜の劣化は、雨漏りなど家全体に関わる問題を引き起こしかねないため、塗装やリフォーム工事が必要になる。

⚫︎カバー工事
既存の屋根に新しい屋根材を重ねて施工する工事。
現在の屋根を取り除く必要がないので、下地から新しくする葺き替え工事に比べ、短い工期で安く済ませられる。
スレート屋根のリフォームとして採用されることが多い工法。

工事の様子

ルーフィング敷設

カバー工事とは、既存の屋根に新しい屋根材を重ねるリフォーム工法です。
防水機能を果たすルーフィングを敷いた上に、アスファルトシングルの屋根材を設置していきます。

アスファルトシングルは、ガラス繊維にアスファルトを浸透させて砂粒でコーティングした屋根材です。
粘土を焼いて硬く形成した瓦やセメントを圧縮したスレートと違って柔らかく、曲げたり切ったりすることができる加工性にも優れています。

オークリッジスーパーの設置

今回使用したのは、アスファルトシングルならでは素材の柔らかさに加え、温かみのある風合いと深みのある立体感が魅力の「オークリッジスーパー」です。
製造販売元のオーウェンスコーニング社の永久保証もついているので、おしゃれで耐久性の高い屋根を求める方に特におすすめの屋根材ですよ。

アスファルトシングルは、表面に砂粒が吹き付けられているため、太陽光の反射によって屋根の表情が変化します。
洋風、和風どちらの住宅にもマッチし、複雑な形状の屋根にも施工可能なアスファルトシングルは、デザインと耐久性どちらも重視したいという場合におすすめの屋根材です。

塗膜が劣化して変色していたスレートが、きれいにカバーされ、美しい屋根に生まれ変わりました。
太陽が当たっているところと、日陰になっているところでは、色味や雰囲気も違いますね。
光の当たり方で印象が変わるのもアスファルトシングルの魅力の一つです。

次回は、玄関庇（ひさし）側面の塗装工事をお伝えします。
雨漏りが解決され、見た目も美しくよみがえった屋根の完成をぜひ最後までご覧ください！