先日、新規合板下地、ルーフィングシート貼りまでが終わりこれから板金工事に入っていきます。

カバー工法（板金工事）の大まかな手順としては、最初に屋根周囲の端の部分（軒先やケラバ部分）に「唐草（からくさ）」と呼ばれる水切りの板金を取り付け、「谷」の部分に新しい板金を取り付けます。その後全面に屋根材（ガルバリウム鋼板）を葺いていき、最後に「棟」や下屋根と壁の取り合い部分の「雨押え」を仕上げていく形になります。まずは「唐草」を取り付けるにあたって既存の桟木が飛び出しているので面一（つらいち）でカットします。

では唐草（軒先唐草）を取り付けていきます。唐草は屋根から流れてきた雨水を雨どいに流し、屋根材の裏側に水が回るのを防ぐ役割があります。唐草があることにより下地の木部も守られています。

屋根出隅は水の流れを考えて丁寧に折り曲げ加工していきます。

屋根の端であるケラバは雨の吹込みなどで水が侵入しやすいので雨漏りの原因として多い所です。このケラバ板金があることにより水が内側に回り込むのを防いでいます。

谷の部分を施工していきます。谷板金は谷樋とも呼ばれ、2面の屋根からの雨水を集約して排水するので他の部分よりもサビや腐食などの経年劣化が激しく雨漏りの原因となることも多々あります。

唐草、谷板金が終わったのでいよいよメインの屋根を葺いていきます。ガルバリウム鋼板の幅（333㎜）と全体の収まりを考え墨を出し、貼り始めのガルバをカットしケラバ側から決めていきます。

基準となる1枚目が決まったら真物（屋根の寸法でカット済）を貼り進めていきます。同時に「面戸（ケミカル面戸）」、「サンバナ（先端のキャップ）」も取り付けていきます。

この「面戸（ケミカル面戸）」は屋根と棟板金の隙間を埋め雨水の侵入を防ぎ、ポリエチレン発泡体でできているため気密性を高める効果もあります。屋根材も数センチ（20㎜程度）立ち上げることで二重の防水処理をしています。

今日のところは唐草と屋根2面を施工し終了しました。また後日続きを施工していきたいと思います。